忙しい子育て中の主婦が学べるよう十分配慮されたプログラム
———デジタルハリウッドSTUDIOの「Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス」とはどのようなものなのでしょうか?
牧野:当クラスは主婦やママの方がWebデザインのスキルを身に付け、在宅ワークと子育ての両立を目指すコースです。6ヵ月・10ヵ月のいずれかのコースで学んでいきます。
在学中に作品をつくったり、仕事に挑戦したりして実績を積みながら、カリキュラムの修了後には、Web業界に就職する方や卒業生の中村さんのようにフリーランスを目指す方がいらっしゃいます。
また、クラスメイトの皆さんでチームを組んで仕事をされる方もいらっしゃいますね。
———大変魅力的なコースですね。受講される方は、主婦やママが中心なんでしょうか?
牧野:主婦やママがメインですが、ご懐妊中のプレママも通われていますね。
スキルとしては、パソコンに不慣れな初心者の方から、Webデザインの経験はあるものの学び直しで受講されている方まで幅広いものです。育休中にプラスアルファのスキルを身につけ、ステップアップしてより自分らしい働き方を探している方も受講していますね。
さまざまな立場の人がいらっしゃるので、お互いに刺激になっています。
———なるほど。主婦は何をするにも家庭とのバランスが大事だと思いますが、プログラムで工夫していることなどはありますか?
牧野:子育て中の主婦やママは普段、集中してパソコンの前で勉強する時間を取るのが難しいものです。当クラスではそのような環境でも学べるよう、ライフスタイルに合わせたプログラムを用意しています。
具体的には、主婦・ママが活動しやすい平日の午前10時から12時を主婦・ママ講座専用の時間にしています。通常、この時間帯は校舎を開けていないのですが、主婦ママ・クラス受講生のためだけに学べる時間として用意しています。
また、STUDIOに通ったり、自宅からオンラインでSTUDIOにアクセスしたりと、その方の状況に合わせた柔軟な学び方を選択できるようにもしています。
———それは助かりますね。
牧野:それだけでなく、月2回ほど、「Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス」のクラスメイトが集まって一緒に勉強できる授業も用意しています。
勉強しているとどうしても学業と家事育児の両立に悩んでしまって、1人で抱え込んでしまうことが多いです。それは皆同じ気持ちなので、クラスのなかで気軽に雑談しながら、「私も一緒だ」と安心し、モチベーションを保つための機会になればと思っています。クラスにはいろんな方がいらっしゃるので、ノウハウを学んだりアドバイスを受けたりもできるんです。
また、シッターサービスがあるので、ママが安心して子供から離れて勉強に集中できる環境が整っています。キッズスペースや、お子様を抱っこしたりおんぶしたりしながら勉強できるフリー席もご用意していますよ。
キッズスペースで遊ぶおもちゃは、「お子様にも新しい経験をしてほしい」というスタッフの想いを込めて選んでいます。
———現在、Webデザイナーを目指す方は増えているんですか?
牧野:そうですね。コロナ以降、特に増えています。
Webデザインは、在宅ワークや比較的時間の都合が付きやすい仕事が多いため、人気の職業です。なかには週3でできる時短の仕事もあります。
在宅ワークは子育てと仕事の両立がしやすい働き方なので、主婦・ママにとってWeb業界は魅力的な業界です。
安心して学びながら実務経験も積める体制で、将来の選択肢が広がる
———実際に「主婦・ママクラス」を受講していた中村さんに質問です。選んだポイントを教えていただけますか?
中村:まず魅力的に思えたのは、シッターサービスがあってシッターさんに子供を見てもらいつつ勉強できる受け入れ体制でした。私の場合、学校に通うなら子供を連れて通学しなければいけなかったからです。
いろいろと調べていくうちに、「安心して学べるカリキュラムが充実していて、実績のある先輩もたくさんいらっしゃって信頼できるな」と思えたのがポイントですね。
———中村さんが主婦・ママクラスで学んでみたいと思った動機はなんですか?
中村:結婚を機に海外赴任に伴う転居をし、2 年間の中国生活を経て親子 3 人で帰国したタイミングで、子どもと2人だけの世界に閉じてしまっていると感じてしまい、子育てと両立できる働き方を探し出しました。ブログを書いた時期もあり、もともとWebには興味があったんですけど、あらためてしっかり学んでみたいと思ったのが一番の動機です。
———6ヵ月コースと10ヵ月コースのどちらで学ばれたんでしょうか?
中村:私が受けたときのカリキュラムは今と異なっていて、6ヵ月コースにプラスして追加受講という形でした。合わせて1年ほど学びました。
———2019年に卒業されたそうですが、そのあとの進路はどうされているのでしょう?
中村:フリーランスという形で半分企業に入ってWebデザインを担当したり、システムの言葉周りを整えるUXライティングの仕事をしたりしています。主婦・ママクラスの卒業生と一緒にチームを組んでホームページをつくることもしています。
また、講師業も行なわせていただいています。デジタルハリウッドSTUDIOの各校舎でお世話になっています。基本的には在宅での作業が中心ですね。
———中村さんがフリーランスになられた経緯も興味があります。
中村:私の場合、実は「フリーランスになろう!」と意気込んでなったわけではなくて、気付いたらなっていたという感じです。
デジタルハリウッドSTUDIOで学んでいると、クラスメイトのなかに最前線で仕事をされている方もいらっしゃって、在学中から仕事のきっかけは結構あったんです。専業主婦で時間もあったため、「できることはとにかくやってみよう」と学校経由の仕事を在学中から継続してやり続けていた結果、卒業後もそのまま仕事をして、フリーランスになっていたというパターンですね。
———デジタルハリウッドSTUDIOでは、そのようなケースが多いんでしょうか?
牧野:非常に多いですね。
クラスメイトの皆さんの人脈からスタートされる方や、当社で行なっているフリーランス向けの仕事紹介サービスから実践力を磨いて仕事につなげていく方もいらっしゃいます。
———なるほど。ところで中村さんの平日の仕事のペースはどのようなものなんでしょうか?
中村:現在の過ごし方でいうと、フルで9時から5時まで働くのは週3日です。2人の息子が保育園に行っている間に、自宅で集中して仕事を行なっています。
週の2日は仕事の時間は短めにし、長男の習い事に行ったり、遊んだりする時間に充てていますね。まだ1歳の息子がいるので、夜は息子と一緒に8時間近く寝るような生活を送っています。
———お子様との時間も充実していますね。仕事をするうえで工夫されている点はありますか?
中村:2019年からフリーランスとして3年やってきましたが、仕事をなんでもかんでも受けるのは自分のキャパシティ的にも限界が出てきます。
なので、大切にしたいクライアントさんと末永く良い関係を築けるように意識していますね。
———理想的な仕事のしかたですね。将来的にチャレンジしたいことや、こんな働き方をしたいと考えていることはありますか?
中村:正直なところ、今は目の前の仕事をこなすことで精一杯なんですが、デジタルハリウッドSTUDIOで講師をさせていただいている関係もあり、将来的には私がクライアントとデザイナーをつなげる役割をしてチームで仕事ができる体制を整えていきたいですね。
また、Webデザインの価値をもっと上げていきたいとも考えています。
———「Webデザインの価値を上げる」、とは具体的に?
中村:今は、Webデザインの知識があまりなくても便利なツールでデザインができる世の中です。そんな中で、どのような立ち位置でデザインの仕事をするのがいいんだろうと考えたときに、「プロのデザインを提供することで売上が上がるような、お客様の事業に目に見える形で貢献する」というのがWebデザインの価値を上げることだと思っています。Webサイト制作後、並走して、お客さまの事業をどんどん良い方向に変えていく支援を「デザインの力」で実現したいと考えています。
「卒業して終わらない」受講生たちのつながりが強み
———「主婦・ママクラス」を卒業した方たちは、卒業してからもつながりがあるものなんですか?
牧野:はい。受講を修了しておしまいではなく、卒業後もずっとつながって交流し続けている方が多いです。
卒業してキャリアを積んだ方のなかには、「在学中に先生からいろいろと教えてもらったことを、私も後輩に伝えていきたい」と声をかけていただくこともあり、講師として戻ってこられるなど、つながりを大切に繋げていこうとする想いを感じています。
コロナ禍も少し落ち着いてきたので、オンラインとリアルの両方でできる交流イベントを定期的に行なっていく予定です。これからも受講生さんたちのつながりがずっと続いていくようサポートしていきます。
交流イベント以外にも、授業で卒業生に登壇していただくこともありますね。
———単なる学びの場ではなく、コミュニティにもなっているというのは素敵なことですね。
牧野:ありがとうございます。そう言っていただけるとすごくうれしいです。
受講生のみなさんとは、ずっと良い形でつながり続けられたらと思います。
子どもが楽しく遊ぶ姿を見ながら受講できる安心の環境
———「主婦・ママクラス」のスタジオはどんな環境ですか?
西嶋:基本的にはスマホのアプリのようなWebシステムで予約して、受講したい時に受講できる形です。
コロナ禍で家に夫婦も子どももいると、ご家庭で勉強する時間が確保できないという問題があります。そこを課題に感じていたので、2022年10月からは学習環境の自由度をさらに上げつつ、メリハリが利いた受講ができるよう進化させています。
———ご家庭の都合に合わせて受講できるのは助かりますね。
西嶋:そうですね。あとは業界の重鎮でも、駆け出しのクリエイターでも教えることが共通するような部分は映像教材で準備していて、自宅で見て学ぶこともできますし、STUDIOに来て学ぶこともできます。分からないことがあればトレーナーの先生がサポートしてスキルを習得できる体制にもなっています。
お子様がシッターさんにお世話してもらいながら遊べるスペースもあるので、ママさんは同じ環境で安心して頑張れるといった環境になっています。
Webデザインを学ぶことは、「自分の価値を再構築すること」
———これから一歩踏み出そうかと迷っている方に、元受講生の立場からどのような言葉をかけてあげたいですか?
中村:私もこの仕事を始める前は、自信なんてまったくなかったんです。
趣味でホームページをつくれればいいかな程度の気持ちだったんですけど、一歩踏み出してみるとまったく知らない世界が見えてきて、選択肢もものすごく広がったので、まずは一歩踏み出してみるのが肝心かなと思います。
「一歩踏み出してみましょう!」
———デジタルハリウッド側から、一歩踏み出そうと迷ってる方へのコメントはありますか?
牧野:学生や未婚の方と比べると、主婦・ママが学ぶために一歩踏み出すことは意味合いが異なり、すごく大変なことだと思います。受講料にしても決して安くはないので、家計も勉強する時間も削ってくださることに対して、私ども運営側も講師側も身が引き締まる思いで非常に責任を感じています。
その責任にしっかりと応えられるよう、カリキュラムやサポートを「これでもか」というぐらい用意していますので、安心して「主婦・ママクラス」で学び、手に職を付けていただきたいです。
初心者でスタートされる方のなかには、ずっと主婦をされていたり、パートの仕事を続けていたりと社会人経験の少なさを気にされる方が多いのですが、私たちから見ると皆さん本当に素敵なスキルや経験をお持ちだと思っています。
ご経歴は気にすることなく、本学のカリキュラムやサポートを通じて、あらためて自分の魅力を再構築し、収入を得て輝いていただけたらうれしいですね。
西嶋:今は「主婦・ママクラス」と名前がなっていますが、『パパの悩みも同じだよね』と思っているので、パパの方々にも門戸を広げたいという気持ちです。
———ありがとうございました。