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株式会社ボーダーリンク

株式会社ボーダーリンクの英語教育にかける想い

グローバル化が当たり前になり、世界との距離がより身近になっていく日本の未来。より海外との競走が増し、個々のスキルが将来の差に繋がっていきます。

そのような将来を見据えて、これからの世代に向けて英語教育サービスを提供している株式会社㈱ボーダーリンク(以下、ボーダーリンク)は学校向けオンライン英会話サービスや、子ども専門オンライン英会話「リップルキッズパーク」を展開しています。

ボーダーリンクが考える子どもたちの為の英語教育のあり方についてインタビューをいたしました。

株式会社ボーダーリンク 代表取締役 副社長 杉山 朋也さん
人事コンサルティング会社、ベンチャー企業などを経て2011年にレアジョブグループに参画。2019年2月、文教事業加速のために子ども専門オンライン英会話「リップルキッズパーク」事業及び学校事業を承継し分社化、「株式会社エンビジョン」を設立し代表取締役に就任。2023年4月より株式会社K12ホールディングス 取締役就任(兼務)、2023年6月に合併先である株式会社ボーダーリンク 代表取締役副社長に就任。

ミッションは「英語が当たり前に話せる世代をつくる」こと

———まずはボーダーリンクがどのような会社か、簡単にご紹介をお願いします。

株式会社ボーダーリンク 代表取締役副社長 杉山 朋也(以下、杉山):ボーダーリンクは「英語が当たり前に話せる世代をつくる」ことをミッションとして掲げており、未就学~高校生までを対象とした英語学習サービスの提供をメインに活動しています。

主な事業としては、未就学~小学生向けオンライン英会話「リップルキッズパーク」、Z会様との提携による通信教育講座ユーザー向けオンライン英会話「Z会オンラインスピーキング」、そして中高生向けオンライン英会話サービス「エデュル」を展開しています。

———主に、幼児〜高校生向けのサービスを提供されているということですね。若い層に向けてサービス提供をされているのはどういった想いがあるのでしょうか?

杉山:私自身が田舎出身で、学校の英語の授業は得意な方でしたが、大学時代に海外留学したとき、ネイティブの話すスピードに全くついていけず、愕然としたのが原体験です。授業についていくために必死に勉強をしたのを覚えています。

今の仕事でもミーティングやプレゼン、チャット等、英語でのコミュニケーションは日常茶飯事です。英語を使えないと仕事として成り立たないですし、今でも「まだまだブラッシュアップしなければ」と痛感する毎日です。

英語が話せれば、世界が広がる。逆に英語が話せないと、チャンスが狭まってしまう。自分自身が英語でとても苦労しつつも、英語を使う仕事に就いているので、子どもたち世代はもっと英語を活用することが当たり前になるでしょうし、世界中で日本人が活躍できる社会にしていきたいと思っています。

 

ボーダーリンクが提供する英語学習の特徴

———英会話学習を取り巻く環境はどのようなものでしょうか? 

杉山:コロナ禍を機にオンラインで学ぶことがより一般的になった結果、多くのオンライン英会話事業者がサービスを提供してきているので、業界自体の認知度が向上し、全体的にサービス品質の底上げが行えていると感じています。単にオンラインで講師と話す機会を提供するだけでなく、ニーズに沿った様々な教材が使えたり、お子さま・親御様が安心できるようなサービス・システムが充実されるなど、オンラインだからこそ様々な工夫がなされています。その結果、英語が苦手なお子さまでもオンライン英会話は楽しく受講できる環境が整ってきていると思います。

———ボーダーリンクが提供するサービスの特徴はどういったところでしょうか?

杉山:オンライン英会話は一般的に「話す」、つまりアウトプットスキルを身につける印象が強いかと思いますが、ボーダーリンクの事業ではインプットも重視しています。

特に、お子さまが英語を学ぶ場合、大人に比べると圧倒的に単語などのインプット量が足りていません。そのため、大人が学習するよりもインプットの時間を多く設けないといけない。ボーダーリンクでは、そこも含めた学習設計を支援していく、という思想でサービスを設計しています。

———具体的にはどういった内容でしょうか?

杉山:例えば「リップルキッズパーク」の「デジタルコンテンツ対応コース」では、アプリを活用したインプット学習と、レッスンによるアウトプット学習を一貫してできるカリキュラム設計をしています。

基本的なことですが、25分間のレッスンに子どもが飽きてしまう部分を回避するためにも、アプリの豊富なアクティビティやゲームを通してレッスンを楽しめるよう配慮しています。また、マンツーマンだからこそ、お子さまの英語力だけでなく、その子の性格や学習モチベーションなどをチェックしながらレッスンを進めるようにしています。

———今後もサービスは拡張していくのでしょうか?

杉山:地域に関係なく、自宅で質が高い英語学習ができることを目指しているので、現在利用いただいているユーザー様の声をサービス改善に反映しつつ、「おうち英語」を支援するサービスに力をいれていきたいと思っています。

レッスン以外の時間に親子で遊びながら自然と英語に触れることで、お子さまがレッスンでの発語できる量を増やすだけでなく、親子でのやり取りを通じた幸せな親子時間をつくるための支援等は今後も拡充させていきたいです。

 

英語学習における課題

———日本人の英会話力を向上させるには、どのような課題があるのでしょうか?

杉山:ある調査によると、英語を習得するために必要な学習時間は2,200時間と言われていますが、よくよく確認すると、現地に住み、英語漬けの環境になった状態で2,200時間が必要ということであり、日本に住みながら英語を学習するという環境ではより多くの時間が必要です。しかしながら、日本人が高校までに授業などで英語を学習するのは1,000時間程度と言われております。英語を話せるようになるための学習時間が圧倒的に足りていません。

———学習量に課題があるのですね。

杉山:日本語中心の環境で英語を勉強すること、特に日本では文法や読み書きなどが中心なので、話す練習はほとんどしていません。英語だけを使う環境に身を置き、英語漬けになった状態での学習と比べるとなかなか身につかない現状があると思います。

多くの親御様世代が経験してきたのが文法や読み書き、訳読などの学習法だと思いますが、お子さまが話せるようになるためには学習アプローチの転換が必要です。学校でも授業の内容は変わってきていますが、スピーキングは授業だけでは十分に確保できないために個別に補完する必要があります。

———もっと話すトレーニングの必要性を感じますね。

杉山:そうですね。日本人も英語を読んだり、聞いたりして理解することはできても、それに対して自分の考えを伝えるのが苦手だと思います。トレーニングなしではスピーキング技能の習得は難しいですね。

———やはり、子どもの段階からトレーニングが必要でしょうか?

杉山:そうですね。早い段階から英語で話す機会があることで、英語の発音に対する耳も鍛えられますし、英語や外国人に対してのアレルギーがなくなります。また、「なぜそう思うのか」「どうしたら相手に伝わるのか」を考えるトレーニングはコミュニケーション能力を磨くよいトレーニングになるのではと思っています。

多くのお子さまが中学・高校・大学受験を迎えるにあたり、「将来必要なスキル」としてではなく、「受験対策」としての英語学習に最適化されてしまう現状があります。「英会話」と「英語の受験対策」は一見別の能力ですが、個人的には英語の実力を身につけることで将来必要なスキルの習得も受験対策も両立できると考えています。決して受験によって分断されるのではなく、将来につながるスキルの習得につなげてほしいと思います。

 

英会話学習で身に付くグローバルスタンダードとは

杉山:多くの親御様が一度は「習い事として子どもに英語をやらせた方がよいのでは?」と考えたことがあるのではないかと思います。

———間違いないですね。何らかの英語学習ツール(玩具、教材なども含む)は必ず与えていると思います。

杉山:そうですよね。英語学習は単純に「英語が話せる」という側面でなく「理由を含めてちゃんと考えて話せる」ことのトレーニングにもなります。日本ではあまり重視されていないかもしれませんが、海外では「自分の意見を伝える、理由を話せる」ということは早いうちからトレーニングされています。言語や文化的背景が異なる人とのコミュニケーションが当たり前なんですよね。

———日本ではどちらかというと、聞く文化の方が重要視されている気がします。

杉山:日本はそうかもしれませんが、海外は違います。グローバルコミュニケーションにおいては相手に自分の考えを明確に伝えるということができないといけません。最終的には「しっかり英語で自分の意思を発信する」という目線を持つことが大事です。インプットだけでなく、やはりアウトプットすることを目的にする必要があります。

———英語でしっかり意思表示をすることが大事ですね。

杉山:日本語でもそうですが、なんとなくわかった気になっていても、実は相手の意図は違っている場合もあります。「言わなくてもわかる」ようなことは、「察する力」「忖度する力」が求められている背景が日本ではあるかもしれません。海外では、「言わないとわからない」ということが明確です。こういったコミュニケーションの前提だけでも理解しておくことは、ビジネスシーンでも、海外の人と話す上でも非常に重要だと思います。

———子どもの頃から、コミュニケーション力や論理力も身につきそうです。

杉山:英会話を学ぶことで、論理的な思考力や発信力、日本だけないグローバルな視点など多くのことを学習することができます。ただ英語をインプットするだけでなく、視野を広げて、子どもの能力を引き上げていくという発想でぜひ英会話学習を促進していただければと思っています。

 

子どもへの英語教育を考えている世帯に

杉山:これから少子化の時代で人口が減っていき、国内だけでのビジネスは限界があり、機会を作っていくには外国の人に関わり、顧客にしていく未来が待っています。その状況からは目を背けることができない。

海外の人と仕事していく時には、間違いなく論理的思考力や発信力が求められます。

また、働き方も大きく変化しており、オンラインでの通話や、チャットなどのテキストコミュニケーションも増えています。最近ではChatGPTをはじめとしたAIもめまぐるしい進化を遂げています。外国人でもAIでも、相手に伝わるように発信しなければ伝わらず、コミュニケーションは成立しません。明らかに求められる能力が変わってきています。

日本人同士のコミュニケーション能力を上げるだけでなく、子どもの頃から異文化に触れることで、グローバル基準のコミュニケーション能力を上げていくことが、お子さまの将来の可能性を広げ、活躍につながると考えています。

お子さまにとって最適な方法で学習できる環境を整えることで、お子さま自身が英語を好きになり、熱中して学習に取り組むことができる。その結果、使える英語力を身につけ、将来の選択肢を広げられるような未来を作っていきたいですし、英語という軸で親子関係が豊かなものになっていくことを支援していきたいと考えています。

———今後の日本の経済成長にもとても大事な気がしますね。

杉山:日本にとっての当たり前は海外では通じないことの方が多いです。自分の当たり前を相手に押し付けるのではなく、相手の状況や背景などにあわせて、相手を尊重しながらも自分の考えを伝え、最適解を見いだせることが大切です。

いかなる環境であっても、他者を理解し、尊重し、自分を理解してもらい、協力しながら物事を実現していくことが求められています。ボーダーリンクの事業を通じて、こういったマインド、スキルの習得を支援していきたいと考えています。

———ありがとうございました。

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