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イヤイヤ期はいつまで続く?2歳の癇癪に親ができる対応と乗り切るコツ
2026.10.22
「お着替えしようね」「イヤ!」、「じゃあ公園に行こうか」「イヤ!」……。何を言っても返ってくるのは「イヤ」ばかりで、床にひっくり返って泣く姿に途方に暮れてしまうことはないでしょうか。イヤイヤ期は多くの家庭が通る道ですが、毎日続くと親の心も体もすり減ってしまいます。
じつはイヤイヤは、子どもの「自分でやりたい」という気持ちが育っている証でもあります。国の保育所保育指針でも、1歳から3歳未満の時期は「自分で何かをしようとする気持ちが旺盛になる時期」とされています。理由がわかると、同じ「イヤ!」でも少し違って見えてくるかもしれません。
この記事では、イヤイヤ期がいつまで続くのかという目安から、子どもがイヤイヤする理由、癇癪(かんしゃく)を起こしたときの対応ステップ、親がイライラしたときの対処法までをまとめました。完璧な対応を目指すのではなく、「今日を少しラクに乗り切る」ヒントとして読んでいただけたらうれしいです。
この記事はこんな方にオススメ
- 子どものイヤイヤや癇癪にどう対応したらいいか迷っている方
- イヤイヤ期がいつまで続くのか、目安を知りたい方
- ついカッとなって怒ってしまい、自己嫌悪に陥りがちな方
1. イヤイヤ期とは?いつからいつまで続くの?
イヤイヤ期とは、子どもが何にでも「イヤ!」と言ったり、思い通りにならないと泣いて怒ったりすることが目立つ時期のことです。「第一次反抗期」と呼ばれることもあります。
「自分でしたい」気持ちが育っているサイン
保育所保育指針では、1歳以上3歳未満の子どもについて、歩く・走るなどの運動機能や指先の動きが発達し、食事や着替えも「自分で行うようになる」時期と説明しています。そのうえで、大人は「自分でしようとする気持ちを尊重し、温かく見守る」ことが大切だとしています。
体や言葉の力が伸びて「自分でやりたい」「こうしたい」という気持ちが強くなる一方、まだ思うようにはできません。そのギャップが「イヤ!」という形で表れていると考えると、イヤイヤは成長の一場面だととらえられるのではないでしょうか。
時期や激しさには大きな個人差がある
一般に、イヤイヤ期は2歳前後に目立ちやすく、3歳を過ぎて言葉で気持ちを伝えられるようになると少しずつ落ち着いていくといわれます。ただし、始まる時期も終わる時期も、激しさも、子どもによって本当にさまざまです。ほとんど目立たない子もいれば、4歳ごろまで続く子もいます。
きょうだいや周りの子と比べて「うちの子だけひどいのでは」と心配になることもあるかもしれません。気になるときは、1歳6か月児健診や3歳児健診などの機会に相談してみてはいかがでしょうか。健診の時期や内容は自治体によって異なりますが、育児の相談に応じてもらえる場として案内されています。
2. 子どもがイヤイヤする主な理由
「イヤ!」の裏にある理由は一つではありません。よくある3つの理由を知っておくと、対応のヒントが見つかりやすくなります。
気持ちをうまく言葉にできない
「まだ遊びたい」「青いコップがよかった」など、子どもなりの理由はあっても、それを言葉で説明する力はまだ育ちの途中です。伝えられないもどかしさが、泣く・怒る・物を投げるといった行動になって出てしまうことがあります。
「自分でやりたい」のにうまくできない
靴を自分で履きたいのに、うまく足が入らない。ボタンを留めたいのに、指が思うように動かない。手伝おうとすると「自分で!」と怒り、手伝わないと「できない!」と泣く……。親からすると矛盾して見えますが、子どもの中では「やりたい」と「できない」がぶつかり合っている状態です。
眠い・お腹が空いた・疲れたなど体の状態
意外と見落としやすいのが体の状態です。夕方や寝る前、お出かけの帰り道など、眠さや空腹、疲れが重なるタイミングはイヤイヤが激しくなりがちです。「最近ひどいな」と感じたら、生活リズムや食事の時間を見直してみるのも一つの方法です。
3. イヤイヤ期にやりがちなNG対応と、代わりにできること
毎日イヤイヤが続くと、大人もつい強い言葉や態度で止めたくなります。でも、その場は収まっても、子どもの気持ちが置き去りになってしまうことも。よくあるNG対応と、代わりにできる関わり方を比べてみましょう。

| ついやりがちなNG対応 | 代わりにできること |
|---|---|
| 「いい加減にしなさい!」と怒鳴る | 「〇〇したかったんだね」と気持ちを言葉にする |
| 「置いていくよ」と脅す | 「あと1回すべったら帰ろうね」と見通しを伝える |
| 叩く・つねるなど体罰をする | 危なくない場所で落ち着くまでそばで待つ |
| 泣いている子を完全に無視する | 落ち着いたら「よく気持ちを切り替えられたね」と声をかける |
2020年4月からは、児童福祉法などの改正により、しつけのための体罰が法律で禁止されています。厚生労働省のパンフレット「体罰等によらない子育てのために」では、2018年の民間調査で、しつけのための体罰を「決してすべきではない」と答えた人は43.3%にとどまり、半数以上が何らかの形で容認していたことが紹介されています。
「叩かれて育ったけれど大丈夫だった」と感じる方もいるかもしれません。ただ、同じパンフレットでは、怒鳴ったり叩いたりするよりも、穏やかな声で何をすべきかを具体的に伝え、一緒にやってお手本を見せることが勧められています。完璧にできなくても大丈夫です。「次は少しだけ違う関わり方をしてみよう」と思えれば、それで十分ではないでしょうか。
4. 癇癪を起こしたときの対応4ステップ
お店の床で寝転んで泣く、物を投げる……。激しい癇癪が始まると、大人も焦ってしまいますよね。そんなときは、次の4つのステップを頭に置いておくと、落ち着いて対応しやすくなります。

ステップ1:まずは安全を確保する
道路の近くや階段、まわりに硬い物がある場所なら、まず安全な場所へ移動させます。人通りの多い場所では、抱き上げて少し静かな場所へ移るだけでも、親子ともに落ち着きやすくなります。
ステップ2:落ち着くまで、そばで待つ
癇癪の最中は、どんなに言い聞かせても子どもの耳には届きにくいものです。説得はいったんやめて、「ここにいるよ」とそばで見守りましょう。抱っこを嫌がる子には、少し距離をとって待つのも一つの方法です。
ステップ3:気持ちを言葉にして代弁する
少し泣き声が小さくなってきたら、「もっと遊びたかったんだね」「自分でやりたかったんだよね」と、子どもの気持ちを言葉にしてあげましょう。保育所保育指針でも、思い通りにいかないときの不安定な感情は「受容的に受け止める」ことが大切だとされています。気持ちをわかってもらえた経験が、少しずつ自分で感情を立て直す力につながっていきます。
ステップ4:次の行動への切り替えを手伝う
気持ちが落ち着いたら、「じゃあ、お家に帰ったら続きをしようか」「どっちの道で帰る?」と、次の行動に目を向けられるように手伝います。うまく切り替えられたら、「気持ちを切り替えられたね」と具体的に認めてあげましょう。
【POINT】気持ちは受け止めて、ダメなことはダメと伝える
「気持ちを受け止める」ことは、「要求をすべて聞く」ことではありません。「お菓子がほしかったんだね。でも今日は買わないよ」のように、気持ちには共感しつつ、ルールは穏やかに、変えずに伝えるのがコツです。泣いたら要求が通る経験が続くと、かえって癇癪が長引くこともあります。
5. 毎日のイヤイヤを減らす声かけと工夫
イヤイヤをゼロにすることはできませんが、ちょっとした工夫で「イヤ!」が起こりにくい場面を増やすことはできます。今日から取り入れやすいものを選んで試してみてはいかがでしょうか。
「どっちにする?」と選択肢を出す
「早く着替えて」ではなく「赤いシャツと青いシャツ、どっちにする?」と聞いてみましょう。自分で選べることで「自分で決めたい」気持ちが満たされ、すんなり動けることがあります。選択肢は2つくらいに絞るのがポイントです。
先の見通しを伝えて、心の準備をさせる
子どもにとって、楽しいことを急に終わらせられるのはつらいものです。「長い針が6になったらお風呂だよ」「あと3回すべったら帰ろうね」など、少し前に予告しておくと、気持ちを切り替えやすくなります。
「できた」を増やす環境をつくる
自分で履きやすい靴を選ぶ、手の届く高さにコップを置く、時間に余裕のある朝は着替えを任せてみるなど、子どもが「自分でできた」と感じられる環境を整えるのも効果的です。危ない物や触ってほしくない物は、あらかじめ手の届かない場所にしまっておくと、叱る場面そのものを減らせます。
できたことは具体的に褒める
「えらいね」だけでなく、「自分で靴を履けたね」「お片付けしてくれて助かったよ」と、何がよかったのかを具体的に伝えましょう。認めてもらえる経験が増えると、子どもも前向きな行動を選びやすくなります。
6. 親がイライラしたときの対処法と、頼れる相談先
どんなに理由がわかっていても、毎日のイヤイヤにイライラしてしまうのは自然なことです。大切なのは、イライラしない親になることではなく、イライラに気づいて上手に付き合うことではないでしょうか。

深呼吸して、その場からいったん離れる
カッとなったら、まずは深呼吸をして、ゆっくり数を数えてみましょう。子どもの安全が確保できているなら、少しだけ別の部屋に移ったり、窓を開けて外の空気を吸ったりするのも効果的です。数十秒でも間を置くと、強い言葉が出るのを防ぎやすくなります。
イライラの原因が「自分の疲れ」でないか振り返る
寝不足や仕事の忙しさ、体調不良が重なっていると、いつもなら流せるイヤイヤにも強く反応してしまいがちです。「今日は自分が疲れているな」と気づけたら、夕食を簡単なもので済ませる、家事を一つ減らすなど、自分をいたわる選択をしてみてください。パートナーや家族と「今日は限界かも」と声をかけ合えると、気持ちがぐっと軽くなります。
一人で抱えず、相談窓口を頼る
つらさが続くときは、一人で抱え込まずに相談してみましょう。お住まいの市区町村の子育て相談窓口や保健センターのほか、こども家庭庁が設置した「親子のための相談LINE」では、子育ての負担や親子関係の悩みをLINEで相談できます。受付時間や対応する窓口は都道府県・市区町村によって異なるため、利用前に確認しておくと安心です。
7. まとめ:イヤイヤ期は「自分でやりたい」が育つ大切な時期
最後に、この記事のポイントをおさらいしましょう。
- イヤイヤ期は「自分でしたい」気持ちが育っているサイン。時期や激しさには個人差がある
- イヤイヤの裏には、言葉にできないもどかしさや、眠さ・空腹などの体の状態が隠れていることも
- 怒鳴る・脅す・叩くの代わりに、気持ちを言葉にする・見通しを伝える・具体的に褒める
- 癇癪のときは「安全確保→待つ→代弁する→切り替えを手伝う」の4ステップ
- 親のイライラは自然なこと。深呼吸や休息をとり、つらいときは相談窓口を頼る
イヤイヤ期は、親にとっても忍耐が試される時期です。うまくいかない日があっても、それはあなたが頑張っていないからではありません。「今日も一日おつかれさま」と自分をねぎらいながら、子どもの「自分でやりたい」をゆっくり見守っていけたらいいですね。
出典・参考:
保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号)
厚生労働省「体罰等によらない子育てのために~みんなで育児を支える社会に~」(2020年2月)
新潟県「親子のための相談LINE」(こども家庭庁設置の全国共通アカウントの案内)
横浜市「1歳6か月児健康診査」











