子育て世代に向けた「働く・暮らす」をアップデートするWEBマガジン
子どものお小遣いはいつから・いくら?年齢別の相場とお金が身につく渡し方
2026.10.26
「友だちはもうお小遣いをもらっているみたい」「うちもそろそろ始めたほうがいいのかな」。子どもが小学生になると、子どものお小遣いをいつから、いくら渡せばいいのか迷うママ・パパも多いのではないでしょうか。
お小遣いは、ただお金を渡すだけのものではありません。限られたお金で「何を買うか」「何をがまんするか」を自分で決める経験は、子どもが大人になってからも役立つお金の感覚の土台になります。2022年からは成年年齢が18歳に引き下げられ、高校でも金融教育が拡充されました。お金について家庭で話す大切さは、以前よりも増しているといえそうです。
この記事では、公的な調査をもとに学年別のお小遣いの相場を紹介しながら、始めどきの目安、渡し方のタイプ、続けやすいルールづくり、キャッシュレス時代に気をつけたいことまでをまとめました。
この記事はこんな方にオススメ
- 子どものお小遣いをいつから、いくら渡すか迷っている方
- 定額制やお手伝い制など、渡し方の違いを知りたい方
- お小遣いを通して、子どもにお金の感覚を身につけてほしい方
1. 子どものお小遣いはいつから?始めどきの目安
お小遣いを始める年齢に決まりはありませんが、ひとつの目安になるのが小学校への入学です。
小学生の7割以上がお小遣いをもらっている
金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」によると、お小遣いをもらっている小学生は、低学年(1・2年生)で72.9%、中学年で73.0%、高学年で73.2%でした。低学年のうちから、すでに7割を超える子どもがお小遣いをもらっていることがわかります。
ただし、低学年でもらっている子の多くは「ときどき」もらうスタイル(57.3%)で、「月に1回」決まった額をもらう子は13.4%にとどまります。最初は必要なときに少しずつ渡し、学年が上がるにつれて定額制に移っていくご家庭が多いようです。
「始めどき」のサインをチェック
年齢よりも、子どもの様子を見て決めるのがおすすめです。次のようなことができるようになったら、始めどきかもしれません。
- 10円玉や100円玉を数えて、合計の金額がわかる
- ほしい物があっても、その場で少しがまんできる
- おやつや文房具など、自分で選んで買いたい物が出てきた
2. 子どものお小遣いはいくら?学年別の相場
「みんなはいくらもらっているの?」は、親としていちばん気になるところですよね。同じ調査の結果を学年別にまとめました。
| 学年 | もらっている割合 | 月額の中央値 | 月額の平均値 |
|---|---|---|---|
| 小学校低学年 | 72.9% | 500円 | 1,004円 |
| 小学校中学年 | 73.0% | 500円 | 864円 |
| 小学校高学年 | 73.2% | 1,000円 | 1,085円 |
| 中学生 | 83.2% | 2,000円 | 2,536円 |
| 高校生 | 80.9% | 5,000円 | 5,114円 |
※小学生の金額は「月に1回」もらっている子の値。出典:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」
平均より「中央値」を目安にしよう
平均値は、一部の高い金額に引っぱられやすい数字です。真ん中の値である中央値を見ると、小学校低学年・中学年は月500円、高学年は月1,000円、中学生は月2,000円、高校生は月5,000円が目安になりそうです。
金額は「何を任せるか」で決める
相場はあくまで参考です。たとえば中学生になると、使いみちの上位は「友達との外食・軽食代」「おやつなどの飲食物」「友達へのプレゼント」になります。お小遣いでまかなう範囲が広がるほど、必要な金額も上がります。「文房具は親が買う」「友だちと出かけるときの交通費は別に渡す」など、何をお小遣いから出すのかを先に決めると、金額も決めやすくなるのではないでしょうか。なお、この調査は2015年度に行われたもので、物価の変化などもふまえて調整してみてください。
3. 渡し方は3タイプ。定額制・報酬制・必要なとき制
お小遣いの渡し方には、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれに良さがあるので、子どもの年齢や家庭の考え方に合わせて選んでみましょう。

定額制:毎月決まった額を渡す
毎月や毎週、決まった日に決まった額を渡す方法です。限られたお金をどう使うか、自分で計画を立てる力が育ちます。学年が上がるほど「月に1回」もらう子の割合は増え、小学校高学年では45.0%でした。
報酬制:お手伝いに応じて渡す
お風呂そうじは50円、洗濯物たたみは30円のように、お手伝いの内容に応じて渡す方法です。お金は働いて得るものだと実感しやすい一方で、「お金がもらえないならやらない」とならないよう注意が必要です。家族の一員として当たり前にする家事と、お小遣いの対象にする特別なお手伝いを分けておくとよいでしょう。
必要なとき制:その都度渡す
ほしい物や必要な物があるときに、その都度渡す方法です。お金のやりとりに慣れる最初のステップとして、低学年には取り入れやすいスタイルです。ただし、計画的に使う練習にはなりにくいので、慣れてきたら定額制に切り替えるのも一案です。
定額制をベースにして、特別なお手伝いをしたときだけボーナスを渡す「組み合わせ型」にしているご家庭もあります。
4. お金の感覚が育つ!お小遣いのルールづくり5つのコツ
お小遣いを始めるときは、最初にいくつかのルールを親子で決めておくと、あとからもめにくくなります。
1. お小遣いで買う物・買わない物を決める
おやつやおもちゃはお小遣いから、学校で使う物は親が買う、などの線引きを最初に話し合っておきましょう。
2. お小遣い帳で「見える化」する
先ほどの調査では、お小遣い帳をつけている小学生は2割前後にとどまっています。ノートに日付と金額を書くだけでも、「何にいくら使ったか」をふり返る習慣がつきます。続けるのが大変な場合は、レシートを貼るだけの簡単な形から始めてもよいでしょう。
3. 前借りや追加はしないのが基本
足りなくなるたびに追加で渡していると、計画的に使う練習になりません。「次のお小遣いの日まで待つ」経験も、大切な学びのひとつです。
4. 小さな失敗は見守る
すぐに飽きるおもちゃを買ってしまった、というのも立派な経験です。頭ごなしに否定するより、「次はどうしたい?」と一緒にふり返ってみてはいかがでしょうか。
5. 「貯める目標」を一緒に立てる
「3か月貯めて、ほしかったゲームを買う」など、目標があるとがまんする力も育ちます。貯金箱を透明なものにすると、たまっていく様子が見えて励みになります。
【POINT】ルールは紙に書いて、見える場所に
金額、渡す日、お小遣いで買う物、前借りの有無などは、紙に書いて冷蔵庫などに貼っておくと、親子で「言った・言わない」になりません。学年が上がったら、金額と一緒にルールも見直していきましょう。
5. キャッシュレス時代の注意点。ゲーム課金のトラブルを防ぐには
最近は、交通系ICカードや電子マネー、スマホ決済など、目に見えないお金にふれる機会が子どもにも増えています。とくに気をつけたいのが、オンラインゲームの課金です。
小中高生のゲームの相談は2022年度に4,024件
国民生活センターによると、2022年度に寄せられた小中高生のオンラインゲームに関する相談は4,024件で、平均の契約購入金額は約33万円でした。保護者のアカウントにログインしたままのスマホを貸して課金されてしまった、という事例も紹介されています。

今日からできる4つの対策
- 子どもに貸すスマホは、保護者のアカウントからログアウトしておく
- 子ども専用のアカウントを作り、ペアレンタルコントロールで課金を承認制にする
- キャリア決済の上限額を必要に応じて下げ、クレジットカード情報は登録したままにしない
- 決済完了メールや明細をこまめに確認し、課金のルールを親子で話し合う
もしトラブルになってしまったら、ひとりで抱えこまずに消費者ホットライン「188(いやや!)」で、最寄りの消費生活センターなどに相談しましょう。
6. 年齢別:お小遣いで育てたいお金の力
お小遣いを通して身につけたい力は、年齢によって少しずつ変わります。目安を知っておくと、ルールを見直すタイミングもつかみやすくなります。

小学校低学年:数える・選ぶ
お金を数えたり、限られた金額の中から買う物を選んだりする経験を重ねる時期です。親と一緒にお店で支払いをしてみるのもよい練習になります。
小学校中学年〜高学年:計画する・貯める
定額制に切り替えて、1か月の中でやりくりする練習を始めるのにぴったりの時期です。ほしい物のために貯める経験もさせてあげたいですね。
中学生〜高校生:管理する・将来を考える
交際費や交通費なども含めて、自分で管理する範囲を広げていきます。18歳になると、親の同意がなくてもクレジットカードを作るなどの契約ができるようになります。お小遣いのやりくりは、その前の大切な練習の場ともいえるでしょう。
7. まとめ:子どものお小遣いは「練習の場」として親子で見直そう
最後に、この記事のポイントをおさらいしましょう。
- 小学生の7割以上がお小遣いをもらっている。始めどきは小学校入学ごろが目安
- 月額の中央値は、小学校低・中学年500円、高学年1,000円、中学生2,000円、高校生5,000円(2015年度調査)
- 渡し方は定額制・報酬制・必要なとき制の3タイプ。年齢に合わせて切り替えを
- お小遣い帳や「前借りしない」などのルールで、お金の感覚が育つ
- キャッシュレス時代は、ゲーム課金の対策も親子で話し合っておく
お小遣いに「正解の金額」はありません。大切なのは、子どもが自分で考えて使い、ときには失敗しながら学んでいくことです。まずは今週末、親子でお小遣いのルールを話し合う時間をつくってみてはいかがでしょうか。
出典・参考:
金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」
同 調査結果の概要(PDF)
国民生活センター「子どものオンラインゲーム 無断課金につながるあぶない場面に注意!!」(2024年3月13日)
金融庁「高校向け金融経済教育指導教材」












