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在宅勤務の運動不足は健康リスク大!手軽にできる解消法を解説

2023.02.20

働 く

在宅勤務になり通勤の負担がなくなった反面、運動不足による体力の低下、体重の増加に悩んでいるという方は多いのではないでしょうか。自宅にいる時間が増えることで体を動かさなくなると、必然的に様々な健康リスクを抱えるようになります。

そこで今回は、在宅勤務で運動不足になるとどんな健康リスクがあるのか、さらにおすすめの解消法についてご紹介します。継続のコツもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事はこんな方にオススメ

  • 運動不足の危険性を知りたい
  • 自宅できる運動を知りたい
  • 運動を続けるコツを知りたい

1 通勤と在宅勤務、運動量はどれくらい違う?

通勤と在宅勤務、運動量はどれくらい違う?

まずは通勤時と在宅勤務で、運動量にどの程度の違いがあるのかご紹介します。具体的な差が理解できると、今後運動をしていく上での目安が分かるようになります。

 

1.1 消費カロリーは300kcal以上違う

一般社団法人日本生活習慣病予防協会によると、「通勤時に消費するカロリー」と「オフィス内の移動や昼食での移動を含めた消費カロリー」は400kcal以上とされています。

反面、自宅内だけでの活動の場合、消費エネルギーは50kcal程度まで減少し、その差は350kcalにもなります。1か月の通勤日数を20日間(5日間×4週)とした場合で換算すると7,000kcalもの差が出てきてしまうのです。

【POINT】
人間の体脂肪のエネルギー量は1kgあたり7,000〜7,500kcalとされています。単純計算でも、1か月の消費カロリーの差で1kgも体重が増えてしまうことになります。

 

1.2 発汗量も大きく変わる

移動で動かなくなる分、発汗量にも違いが出てきます。汗として出なくなった水分が筋肉や脂肪、血液中に蓄積されることで、体重が1.5~2.0kg程度増えるケースもあります。

【POINT】
在宅勤務で体重が増加した方の場合、消費カロリーの差+発汗量の差の影響が考えられます。さらに自宅で間食等が増えると、体重の増加は2~3kgになる場合もあります。

 

2 危険度大!運動不足によって生じる5つのリスク

危険度大!運動不足によって生じる5つのリスク

運動量の違いが分かったところで、運動不足によってどんなリスクが生じるのか、具体的な健康リスクを5つご紹介します。

 

2.1 筋肉量の低下

運動不足で最初に生じるリスクは、筋肉量の低下です。オフィスへ通勤していたころに比べると歩く機会が減るため、使わない筋肉が徐々に衰えていきます。

筋力が低下すると姿勢の悪化や血行不良が起こり、頭痛や肩こり・冷えなど、あらゆる不調につながっていきます。特に座った状態が長くなることで、下半身の筋力が衰えやすくなります。

 

2.2 体重の増加

在宅勤務で動かなくなると、1日の摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れてしまうため、体重の増加や肥満につながりやすくなります。

消費カロリーの差に気づかず、通勤していたころと同じ食事を続けていると、気づいたときには「太ってしまった」ということになりかねません。在宅勤務中は、運動不足の解消と合わせて食事の見直しも重要です。

 

2.3 生活習慣病リスクの増加

危険度大!運動不足によって生じる5つのリスク:生活習慣病リスクの増加

運動不足が続くと、糖尿病や高血圧、心疾患といった生活習慣病のリスクが高まります。消費エネルギーが少ないことによって、内臓脂肪型肥満になりやすくなるからです。さらに、運動しないことで関節の可動性が減り、余計に運動しづらくなるという悪循環に陥ってしまう可能性もあります。

 

2.4 免疫力の低下

運動不足が続くと体の免疫力が低下します。体を動かさないことで血流やリンパの流れが悪くなり、基礎体温の低下につながるからです。

一般的に、基礎体温が1℃下がると免疫力は30%もダウンすると言われています。運動不足を解消し免疫力を維持することは、健康な生活を送る上で非常に重要なのです。

 

2.5 メンタル不調の増加

運動不足が原因で、不眠や気分の落ち込みなどが起きる場合があります。体を動かさなくなることで生活のメリハリがなくなり、自律神経が乱れてしまうためです。メンタルの不調や不眠が続くと心身のバランスが崩れ、精神疾患につながる恐れもあります。

 

3 健康でいるために必要な運動量は?

健康でいるために必要な運動量は?

健康を維持するためには、どれくらいの運動をすればいいのでしょうか。具体的な運動量の目安をご紹介します。

 

3.1 厚生労働省が出している目安

運動不足によるリスクを減らし健康な体でいるためには、1日に必要な運動量があります。厚生労働省が策定した「健康づくりのための身体活動基準2013」によると、18歳~64歳に必要な身体活動は「強度が3メッツ以上の身体活動を23メッツ・時/週」です。

【POINT】
「メッツ」とは、運動の強度を表します。「安静にしている状態を1とした場合に何倍の運動に相当するか」を示しています。

「メッツ・時」は運動量を表す単位です。運動強度に時間を掛け合わせたもので、例えば3メッツの運動を1時間実施すれば、「3メッツ・時」となります。

 

3.2 まずは30分の散歩を1日2回から

厚生労働省が日々の運動として推奨する「3メッツ以上の身体活動」には、下記のようなものがあります。

  • 普通歩行、犬の散歩:3メッツ
  • 自転車に乗る:3.5~4メッツ
  • 早歩き:4~5メッツ

上記のような活動を週に23メッツ・時というのが目安です。いきなり長時間の運動が難しいという方は、まずは1回30分の散歩を朝晩2回程度からスタートさせてみましょう。

 

4 今日からできる!在宅でも運動不足を解消する方法5つ

今日からできる!在宅でも運動不足を解消する方法5つ

運動不足を解消するために、テレワーク中でも実践しやすい方法をご紹介します。室内でできる方法もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

4.1 ウォーキングをする

手軽に運動不足を解消するなら、ウォーキングが最適です。屋外で太陽の光を浴びることで、気分がリフレッシュする効果もあります。おすすめは朝食後30分~2時間以内のウォーキングです。食事による血糖値の上昇を抑えて、代謝の効率も上がります。

【POINT】
ランニングも効果的ですが、運動習慣がない人がいきなり走ると足腰を痛めてしまいます。まずはウォーキングから始め、徐々にスピードを上げていきましょう。

 

4.2 ストレッチで体を伸ばす

室内で運動不足を解消したい方には、ストレッチがおすすめです。天候や気温に関係なくいつでもできるため、気軽に取り組めます。ストレッチには固まった筋肉をほぐす以外にリラックス効果もあるので、仕事の休憩時間に積極的に取り入れましょう。

【POINT】
ストレッチで体を急に伸ばすと体を痛めてしまいます。伸ばしたい部分を意識しながら、10秒ほどかけてゆっくりと伸ばしていきましょう。

 

4.3 軽い筋トレをする

今日からできる!在宅でも運動不足を解消する方法5つ:軽い筋トレをする

短時間でできる軽い筋トレもおすすめです。いきなりハードなトレーニングをすると続かなくなるため、5~10分程度でできる軽いメニューから始めましょう。慣れないうちは、動画サイトにある「座ったままできる筋トレ」「5分でできる筋トレ」といった動画を参考にするのがおすすめです。

 

4.4 オンラインフィットネスを利用する

運動不足をしっかり解消したい方には、自宅で受けられるオンラインフィットネスがおすすめです。オンラインのためジムに通う必要がなく、自宅から気軽に参加できます。マンツーマン、グループレッスンなど様々なタイプがあるので、スケジュールに合わせて参加しやすいのが特徴です。

 

4.5 立ったまま仕事をする

特別な運動をしなくても、立ったまま仕事をするだけでも運動不足解消の効果があります。起立状態を維持するだけでも、意外なほど全身運動になるからです。

立ったまま仕事をする場合、デスクにパソコンを置いて肘が直角になる高さが理想です。高さ調整できるデスクを活用しましょう。

【POINT】
立ち上がった状態で仕事をすると、「眠気が起きにくく集中しやすくなる」という効果もあります。集中力を上げたい方にもおすすめです。

 

 

5 在宅勤務におすすめな運動不足解消グッズ

在宅勤務におすすめな運動不足解消グッズ

自宅で運動不足を解消したい方のために、限られたスペースでも手軽に使えるグッズをご紹介します。

 

5.1 バランスボール

座るだけで体幹を鍛えられるバランスボールは、テレワーク中のイス代わりとして使う方も多い人気グッズです。バランスを取りながらでないと姿勢が維持できないため、座るだけで自然と体幹が鍛えられます。仕事をしながら体を鍛えたい方におすすめです。

 

5.2 トランポリン

遊具のイメージが強いトランポリンですが、実は大人の運動グッズとして非常に優秀です。飛び跳ねることで全身の筋肉を使う上、有酸素運動にもなるので、日ごろの運動不足を楽しみながら解消できます。体幹やインナーマッスルを鍛えたい方にもおすすめです。

 

5.3 フラフープ

在宅勤務におすすめな運動不足解消グッズ:フラフープ

楽しく運動したい方には、フラフープがおすすめです。体を左右に振りながら動かすことで、ウエストの引き締めができます。腰回りを動かすため、在宅勤務で起きやすい腰痛の解消や予防にも繋がります。

 

5.4 ステッパー

ステッパーとは、ステップ台に両足を乗せてウォーキングのような運動ができる器具です。太もも~ふくらはぎにかけて鍛えられるほか、腕を振りながら動くことで全身運動にもなります。20分以上を目安に使うと脂肪燃焼の効果も期待できます。

 

6 器具不要!自宅で手軽にできる筋トレメニュー

器具不要!自宅で手軽にできる筋トレメニュー

自宅で器具を使わず運動したい方には筋トレがおすすめです。初めての方でも簡単に取り組める筋トレをご紹介します。

 

6.1 ヒップリフト(お尻)

ヒップリフトは、「仰向けに寝て肩から腰まで一直線になるように腰を上げる」トレーニングです。お尻~腰まわりを鍛えられます

  1. 仰向けに寝て膝を直角に立てる
  2. 足裏を浮かせないようにしながら、肩・腰・膝が一直線になるように腰を上げる
  3. お尻を締めるように姿勢をキープする
  4. ゆっくりと腰を落とす
    ※1~4を10回×3セットを目安に繰り返す

 

6.2 フロントランジ(下半身全体)

フロントランジは、「足を踏み出しながら腰を落とす」という動作を左右交互に行うことで、下半身全体を満遍なく鍛えられるトレーニングです。

  1. 足をそろえて立ち、片足を大きく前に一歩踏み出す
  2. 踏み出した足の膝が直角になるように腰を落とす
  3. 足を元に戻して、反対の足で同じ動作を繰り返す
    ※左右交互に10回×3セットを目安に繰り返す

 

6.3 クランチ(腹筋)

クランチは、「足を上げた状態で腹筋の動作をする」というトレーニングです。お腹周りの筋肉に効果があり、代謝アップも期待できます。

  1. 仰向けに寝た状態で、足を上げて膝を90度に曲げる
  2. 手を頭の後ろで組み、おへそを覗き込むように頭を上げる(肩甲骨が浮く程度)
  3. 頭が地面に着くギリギリまで戻し、同じ動きを繰り返す
    ※1~3を10回×3セットを目安に繰り返す

 

7 在宅ワーク中は下半身中心の運動がおすすめ!

在宅ワーク中は下半身中心の運動がおすすめ!

在宅ワーク中の運動不足を解消する際には、下半身中心の運動がおすすめです。通勤移動がなくなり、下半身の筋力が落ちやすくなっているためです。反対に、上半身はそれほど運動量の差はありません。

また、下半身にはお尻や太ももなどの大きな筋肉が集中しています。ここを鍛えることで、体全体の基礎代謝も上がるため、肥満防止の点でも下半身中心の運動が最適です。

 

8 三日坊主は卒業!運動を習慣にするコツ

三日坊主は卒業!運動を習慣にするコツ

「運動をしようと思っても三日坊主で続かない」という方のために、運動を継続させるコツをご紹介します。

 

8.1 小さく始める

運動不足をすぐに解消したいからと言って、いきなりハードなメニューを組むと、かえって続かなくなってしまいます。人間はハードルを上げすぎると継続できなくなるため、最初は小さく始めるのがコツです。「毎日腹筋50回」より「最初は腹筋10回から」のほうが続けやすくなります。

 

8.2 予備の時間を作る

在宅ワーク中には、仕事や家事の都合で運動ができない日もあります。「一度でもできない日があるとやる気がなくなってしまう」という方は、予備の時間を設定しておきましょう。「朝の散歩ができないときは夜10分だけ歩く」といったようにしておくと、できない日があってもモチベーションを維持しやすくなります。

 

8.3 アプリを活用する

「自分一人だといつも三日坊主になってしまう」という方は、習慣化専門のアプリを使ってみましょう。アプリの中にはユーザー同士でチームを組み、チャットで励ましあいながら目標達成を目指すものがあります。同じ目標に向かって全員で取り組めるので、苦手な運動でも続けやすくなります。

 

9 無理なく継続して運動不足を解消しよう

無理なく継続して運動不足を解消しよう

在宅ワーク中の運動不足を解消するためには、無理なく続けることが一番大切です。ハードな運動を1回こなすよりも、簡単な運動を1か月続ける方が効果があるからです。

まずは自分の生活の中で取り入れやすい運動を決めて、1日5分程度から始めてみましょう。継続できるようになれば自分にも自信がつき、やりがいのある毎日を送れるようになるでしょう。

ペン先イラストこの記事を書いた人

hauska編集部

hauska編集部

料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。

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