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子どもが「幼稚園に行きたくない」と言ったらどうする?理由や対応方法を解説

2023.01.25

育てる

「幼稚園に行きたくない!」と朝から子どもが泣きわめく。そんな朝にお悩みのママも多いのではないでしょうか。

「無理やり連れて行くのはかわいそう」
「でも休ませたら休みグセがつきそう…」

と、対応に困ってしまいますよね。

この記事では、子どもが「幼稚園に行きたくない」と言ったときの対応法を3つ紹介します。子どもが幼稚園に行きたくない理由についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事はこんな方にオススメ

  • 子どもが幼稚園に行きたくないとグズる理由を知りたい
  • 登園拒否をされたときの対応方法を知りたい
  • 幼稚園に行きたくない子どもとどう向き合うべきか知りたい

1 子どもが幼稚園に行きたくない理由とは?

子どもが幼稚園に行きたくない理由とは?

幼稚園に行きたくない理由は、子どもによってさまざまです。

ここでは、子どもが幼稚園に行きたくない理由を7つご紹介します。

 

1.1 幼稚園で嫌なことがある

子どもが幼稚園に行きたがらない理由は、幼稚園で嫌なことがあるからかもしれません。子どもにとって、幼稚園は初めての体験が多い場所。家であれば嫌なこと・苦手なことを避けられるかもしれませんが、幼稚園ではそうはいきません。たとえ嫌でも、周りの友達と同じことをしなければならないことに、不満を感じる子どももいるでしょう。

また、「折り紙がうまく折れない」「歌をうたうのが恥ずかしい」など、苦手なことに対しても「嫌だ」と子どもは感じます。親にとっては些細なできごとでも、大きなストレスになり得るのです。

 

1.2 ママやパパと離れたくない

ママやパパと離れるのが寂しくて、幼稚園に行きたくない子は多いもの。保育園に入っていなかった子どもであれば、幼稚園は初めてママやパパと長時間離れる場所です。寂しさや不安を感じてしまうのは仕方がないことでしょう。

また、休み明けの登園はいつも以上に嫌がるかもしれません。それは、休日にママやパパと一緒に過ごした楽しさから離れたくない気持ちが強まるためです。ママやパパが大好きであるがゆえに「幼稚園に行きたくない」と感じてしまうでしょう。

 

1.3 友達と喧嘩した

友達との喧嘩も、幼稚園に行きたくなくなる理由のひとつです。幼稚園に通いだすと、友達と遊ぶ機会が一気に増えます。その分、ひとり遊びの自由さが無くなり、戸惑う場面が多くなるでしょう。おもちゃの取り合いやゲームのルールなどをきっかけに、喧嘩が起きることもしばしばです。

また、友達からおもちゃで叩かれる・嫌なことを言われるなど、いじわるをされている場合もあります。いじわるな友達がいれば、幼稚園に行きたくなくなるのは当然ですよね。人間関係で悩むのは、大人も子どもも同じなのです。

 

1.4 イヤイヤ期が影響している

子どもが幼稚園に行きたくない理由とは? イヤイヤ期が影響している

幼稚園に行きたがらないのは、イヤイヤ期が影響しているかもしれません。イヤイヤ期の多くは2歳ごろから始まり、3歳ごろには落ち着くと言われています。「他の子は泣かずに幼稚園に行けているのに…」と焦るママも多いでしょう。

しかし、イヤイヤ期は自己主張の一環でもあります。脳が未発達な3歳前後の子どもは、なかなか我慢ができません。また、何が嫌なのか・どうしたいかをうまく説明できないため、「嫌だ!」と拒否をして幼稚園に行きたくない気持ちを表現しているのです。

子どもはイヤイヤ期を経て、我慢を覚えるようになります。イヤイヤ期は「子どもが自立するうえで大切な期間だ」と認識しておくと、少し気持ちが楽になるかもしれません。

 

1.5 家でやりたいことがある

幼稚園では、やりたいことをすべてできるわけではありません。家であれば、自由にやりたいことができるため、「家にいたい!」とグズる子もいるでしょう。

例えば、「お気に入りのおもちゃが家にある」「見たいアニメが家でしか見られない」といった環境であれば、幼稚園より家の方が楽しいと思うかもしれません。

 

1.6 環境の変化が苦手

子どもは大人以上に環境の変化に敏感です。慣れない幼稚園での生活に戸惑う子どももいるでしょう。ママやパパをはじめとした顔見知りの人との生活から、知らない人に囲まれる生活への変化は、不安を感じやすくなる要因でもあります。

また、規則正しい生活も大きな環境の変化です。今までの自由な時間の過ごし方との差に、入園してからびっくりする子どももいるでしょう。環境の変化は子どもの精神面・体力面に大きな影響を与えます。疲れや不安が溜まることで「幼稚園に行きたくない」と思う気持ちが強くなるでしょう。

 

1.7 集団での行動が苦手

幼稚園は集団での行動がたくさんあります。集団での行動が苦手な子は、幼稚園を苦痛に感じるかもしれません。

集団での行動が苦手な子どもは、以下のような特徴を持っています。

  • 人見知り
  • マイペース
  • こだわりが強い
  • おとなしい

こういった特徴をもった子は、他の子より幼稚園を「つらい」「行きたくない」と感じやすい傾向にあるでしょう。

【POINT】
新しい環境に戸惑うのは、大人も子どもも同じ。「幼稚園に行きたくない」と主張することは、子どもにとって環境を変えるための大切な手段でもあります。

 

2【幼稚園に行きたくないと言われたら】3つの対応法を紹介

【幼稚園に行きたくないと言われたら】3つの対応法を紹介

子どもが「幼稚園に行きたくない」と言い出したら、どのように対応すべきでしょうか。

ここでは3つの対応法をご紹介します。

 

2.1 ゆっくり休ませる

あまりに子どもが嫌がる場合は、思い切って休ませるのもよいでしょう。実際、幼稚園は一日休んでもとくに問題はありません。一日休めば、次の日から「行きたい」と思う子もいます。

ただし「泣けば休める」と子どもに思わせてしまってはダメです。安易に休ませてしまうと、休みグセがついてしまいます。「今日だけは特別にお休み」と、きちんと子どもに伝えましょう。そのうえで「明日は幼稚園行こうね」と約束することが大切です。

また、体調が悪い理由をうまく言葉にできず、幼稚園を嫌がっている可能性もあります。ゆっくり休ませれば体調が回復するため、幼稚園に行く気力もわいてくるかもしれません。

 

2.2 はげましながら送り出す

はげましながら子どもを送り出すのも有効です。ママやパパからのはげましは、子どものやる気につながります。まずは、子どもが幼稚園に行きたくない気持ちに共感してあげましょう。

「〇〇ちゃんの気持ち分かるよ」
「ママと離れるのが寂しいんだね」

行きたくない気持ちを受け入れてあげると、子どものつらい気持ちがやわらぎます。そのうえで、以下のように子どもが前向きになれるようはげましてあげましょう。

「ママもお仕事頑張るから、〇〇ちゃんも頑張ろっか」
「幼稚園から帰ってきたら、いっぱい遊ぼうね」

子どもは「幼稚園に行かなくてはいけない」と本当は分かっています。ママやパパが背中を押してあげることで、「幼稚園に行こう!」と気持ちを切り替えられるのです。

 

2.3 登園する楽しみを用意する

登園する楽しみを用意すると、子どもが「幼稚園に行きたい!」と思いやすくなります。

【登園する楽しみの一例】

  • お弁当のリクエストに応える(好物を入れる、キャラ弁にする)
  • 好きな友達や先生が「遊びたい」と言っていたと伝える
  • お気に入りのキャラクターのグッズやおもちゃを登園時に持たせる
  • 帰ってきたら好物のお菓子を食べる約束をする

日頃から子どものテンションが上がるものを把握しておくことが、登園拒否の防止につながるでしょう。

【POINT】
子育てにおいて絶対の正解はありません。まずは子どもの気持ちになって「どうすれば幼稚園に行きたくなるか」を一緒に考えてみましょう。子どもの目線に立つと、今まで見えなかった子どもの気持ちが、見えてくるかもしれません。

 

3 子どもがグズった後のアフターケア方法

子どもがグズった後のアフターケア方法

子どもがグズった後「どう対応していいか分からない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。

ここでは子どもがグズった後のアフターケア方法について、詳しく見ていきましょう。

 

3.1思いっきり甘えさせる

「幼稚園に行きたくない!」とグズッた後は、思いっきり甘えさせてあげましょう。グズりの多くは、寂しさや不安からくるもの。寂しさや不安は、たくさん甘えさせることで解消できます。スキンシップや一緒に遊ぶ時間をいつも以上に設けて、子どもを安心させてあげましょう。

また、子どもは「しっかり甘えさせることで自立した子どもに成長する」と言われています。自立することで、子どもみずから「幼稚園に行きたい!」と思えるようになるでしょう。たくさん甘えさせることは、幼稚園に行く気持ちを育てることでもあるのです。

 

3.2 子どもの話をよく聞く

子どもがグズった後は、子どもの話をよく聞いてあげましょう。幼稚園に行きたくない理由は、「ママと離れるのが寂しい」「幼稚園で嫌なことがあった」などさまざまです。まずは理由を聞いたうえで「分かるよ」「寂しかったね」と共感してあげましょう。

ママやパパにたくさん話を聞いてもらえた子どもは、精神的に満たされ、やる気がみなぎってきます。スマートフォンをいじりながらやテレビを観ながらではなく、子どもとしっかり向き合って話を聞きましょう

 

3.3 幼稚園の先生に状況を確認する

どうしてもグズりの原因が分からない場合は、思い切って幼稚園の先生に状況を確認しましょう。離れている間の様子は、どれだけ一生懸命考えても分かりません。幼稚園の先生にしか分からないこともあるため、困ったら素直に頼ってみましょう。

幼稚園での様子を知ることで、登園拒否対策が立てられる場合もあります。ときには家庭内だけでなく、先生やママ友に協力してもらう必要もあるかもしれません。なるべく早めの相談を心がけましょう。

 

4 【これはダメ!】幼稚園に行きたくない子どもにしてはいけない対応3選

【これはダメ!】幼稚園に行きたくない子どもにしてはいけない対応3選

幼稚園を嫌がる子どもに対して、とってはいけない対応方法もあります。

ここではNGな対応方法について、3つご紹介しましょう。

 

4.1 むりやり連れていく

「行きたくない」と泣きわめく子どもを、むりやり幼稚園へ連れて行くのはおすすめできません。幼稚園に行きたくない原因を根本的に解決できず、登園拒否を長期化させてしまう可能性があるからです。

また、子どもは不安な気持ちを無視され続けると、親を信頼できなくなります。ママやパパを信頼できない子どもは、家を離れるのがさらに不安になり、より幼稚園に行きたくなくなるでしょう。まずは、子どもの不安な気持ちを受け止めることが何より大切なのです。

ときには、時間に余裕が無くむりやり連れて行かなければならない日もあるでしょう。その場合は、帰宅してからゆっくり話を聞いてあげるのがおすすめです。

 

4.2 怒る・叱る

子どもがグズると、ついイライラして怒りたくなりますよね。しかし、感情的に怒ったり叱ったりするのはNGです。ママやパパが怒ると、さらに泣きわめいたり幼稚園に行きたがらなくなったりするかもしれません。

子どもは登園時に怒られる(叱られる)と、”幼稚園=怒られる場所”とイメージづける可能性もあります。そのため、「幼稚園」と聞くだけで「嫌だ!」と拒否してしまうことも。グズり始めたら、一旦落ち着くのを待ってから、行きたくない理由を聞いてあげましょう。

また、理由があって幼稚園に行きたくない場合もありますが、「なんとなく行きたくないとき」もあります。まずは不安な気持ちや寂しい気持ちに共感し、子どもが前向きになるのを待ちましょう。

 

4.3 嘘をついて連れていく

「おじいちゃん家に行くよ」などと嘘をついて、幼稚園に連れていくのは絶対にやめましょう。子どもとの関係にヒビが入る可能性があり、非常に危険です。一度ついた嘘は取り消せません。たとえグズられるとしても、きちんと「幼稚園に行く」と真実を伝えてあげましょう。

また、親に嘘をつかれた子どもは「周囲の人を信頼できなくなる」「嘘つきになる」との研究結果も出ています。ママやパパにとってはその場しのぎの嘘であっても、場合によっては子どもの人生を左右しかねないと理解しておきましょう。

子どもと言えど、ひとりの人間。誠意をもって接することが大切です。

【POINT】
親のイライラを子どもにぶつけるのはNG。「幼稚園に行きたくない」気持ちが増す、人格に悪影響を及ぼすといった危険性も。子どもの心に寄り添う努力を怠らないように気を付けましょう。

 

参考:Journal of Experimental Child Psychology「Parenting by lying in childhood is associated with negative developmental outcomes in adulthood」

関連記事:子どもが嘘をつく心理7つと対処法4選!嘘の原因や目的を理解しよう

 

5【ママに聞きました!】「幼稚園に行きたくない!」と言われたときの対応

【ママに聞きました!】「幼稚園に行きたくない!」と言われたときの対応

実際に育児をしているママは、子どもから「幼稚園に行きたくない!」と言われたとき、どのように対応するのでしょうか。

実際に困った経験がある3人のママに、その時にとった対応について聞いてみました。

 

5.1 行きたくない理由を聞き取って子どもの気持ちに向き合う(30代・女性)

私はまず、幼稚園に行きたくない理由を聞いてみます。もし遊びたいだけなら一旦遊ばせて、その後「幼稚園の後にしようか」となだめました。

「コンビニ行こう」とお家を出て、ドーナツを食べながらゆっくりお話したこともありますね。「ママもお仕事頑張るから、〇〇ちゃんも幼稚園頑張ろっか」と語りかけたら、うなずいてくれて嬉しかったです。子どもの気持ちに向き合うことが大切だと感じました。

とはいえ、朝バタバタで余裕がなくて、強制連行するしかないときもたくさんありましたよ。そのかわり、幼稚園から帰ってきたらたくさん子どもの話を聞くようにして寂しさを感じさせないよう意識しました。

 

5.2 休みの日は子どもも幼稚園をお休み(20代・女性)

私は平日休みの仕事をしているので、仕事が休みの日は子どもの幼稚園もお休みさせてます。ママに会えない日が続くと、「行きたくない」と言いだす傾向があるので。予防をすることで、あまりグズらずに幼稚園に行けています。

それでも嫌がる日は、幼稚園に楽しいことがあると伝えていますね。

「ばぁばがお迎えに来るよ」
「幼稚園の後に〇〇行くよ」

と伝えると、前向きになるときが多いです。それでもダメな日は無理やり連れていってます。

 

5.3 まずは一度幼稚園に連れて行く(30代・女性)

あまり「幼稚園に行きたくない!」と駄々をこねる機会は少ないのですが、ウチの子どもはなかなか頑固なので一度グズり始めると長いです(笑)。本当は朝からじっくり話を聞いてあげたいのですが、朝はそんな時間も余裕もないので…。あまりよくないとは分かっていても、そのまま自転車に乗せて幼稚園に連れて行ってしまうことが多くあります。

とは言っても我が家の場合、幼稚園そのものに「行きたくない理由」があるわけじゃないことがほとんどなんです。別のことで機嫌が悪くなった結果、抵抗の一つとして「行きたくない!」って言うケースがほとんどですね(笑)。なので、夜になって話を聞いてみると、本人は覚えていないこともよくあります。

でも、本当に行きたくない理由があるときは、子どもが思っていることや考えていることをしっかり聞いてあげたいですね。

 

6 まとめ

子どもが「幼稚園に行きたくない」と言ったらどうする?理由や対応方法を解説

本記事では子どもが「幼稚園に行きたくない!」と言ったときの対応法を3つご紹介しました。

ママやパパがいない幼稚園に行くのは、子どもにとって勇気が必要なことです。子どもの寂しさや不安に寄り添い、応援することが何より大切でしょう。

ぜひこの記事を参考にして、対応方法を考えてみてくださいね。

ペン先イラストこの記事を書いた人

hauska編集部

hauska編集部

料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。

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