子育て世代に向けた「働く・暮らす」をアップデートするWEBマガジン
七田式教育とは?基本的な考え方や教育内容を紹介
2023.05.02
日本では幼児教育の一つとして、1970年代に登場した「七田式教育」が有名です。どのような学びを行っているのか、どのような教材を使っているのかなど、興味を持っているパパやママも多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、七田式教育の概要や教育に対する考え方、大事にしている取り組みなどを解説していきます。幼児教育に興味を持っている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事はこんな方にオススメ
- 幼児教育の「七田式教育法」とは何か知りたい人
- 幼児教育の方針で幼稚園を決めたい人
- 七田式教育が何を大事にしているのかを知りたい人
もくじ
1 七田式教育とは
七田式教育は、七田眞(しちだまこと)氏が考案した教育法です。「認めて・ほめて・愛して・育てる」との考え方をベースとし、子供たちに正確な発音や語彙力、文法、表現力を身につけさせることを目的とします。
具体的には、七田式プリントやドッツセット、かな絵ちゃんなどの独自の教材を用いて、短期間での効果的な学習を目指します。
また、七田式教育は、幼児教育、胎教、特別支援、食学、脳育運動、大人・シニアの能力開発など、様々な分野にも取り組んでいる点も特徴です。
1.1 七田式教育の歴史
七田式教育は七田眞氏が1970年代に考案した後、七田氏が開設した幼児教室「セブンカルチャークラブ」にて、音読や手書きなどの練習を行う教育法として認知が進みました。
七田式教育は幼児教育において注目を集め、1980年代後半から1990年代にかけて日本の幼児教育に大きな影響を与えました。
2 七田式教育の特徴
ここからは、七田式教育の特徴を3点解説します。
2.1 心の教育を重要視
七田式教育は「心を育てる教育」という考え方を基盤にし、子供たちの心身の発達と教育を大切にしています。
子供たちが自信や思いやりを持ち、積極的に学び続けることができるような環境を作ることを重要視しています。子供たちの能力や個性を尊重し、その成長に合わせた指導を行うことも、心の教育につながる重要な要素です。
2.2 教材が豊富
七田式教育には、教材が豊富に用意されています。特に、音読や手書き、英語の発音などを練習するための様々な教材が揃っている点が特徴です。具体的には、音読カードやリスニングCD、絵本、動画教材などが用意されています。
七田式教育では、子供たちが学ぶ際の環境や教具にもこだわっています。白黒ボードや大きな紙を用いて、文字を書く練習を行うこともあります。子供たちが快適な環境で学習できるように工夫を積み重ねているのです。
2.3 家庭に合わせて教育方法を選べる
七田式教育は、家庭の状況に合わせて教育方法を選べる点も大きな特徴です。
教室の学びだけではなく通信コースも選択できるため、家で学ばせたいパパやママにもおすすめできます。通信コースには、「七田式通信教育胎教コース」と「七田式通信教育幼児コース」があります。
七田式教育はサポートも万全なので、子供と一緒に安心して取り組めます。ペースに合わせて学びを進めていきましょう。
3 七田式教育の考え方
ここからは、七田式教育の基本的な考え方を3つ解説します。
3.1 才能を引き出す
七田式教育の基本的かつ中心的な考え方の一つは、子供の才能を引き出すことです。
七田式教育では「個人差」を重視し、子供一人ひとりに合わせた教育プログラムを提供します。子供たちが得意とする分野の才能を最大限に引き出すために、その子にとって最適な学習法を提供することを重要視しているのです。
子供が自信を持って学び、楽しく学習を継続することができるよう、興味を持たせる工夫や学習の達成感を与える機会の提供も大事にしています。
3.2 「認めて・ほめて・愛して・育てる」
七田式教育では、「認めて・ほめて・愛して・育てる」という観点から、子供たちの成長を促す教育を行っています。
<認める>
子供たちが自分自身を受け入れて自己肯定感を高めることで、自信を持って学びに取り組むことができるようになります。また、子供たちが持つ悩みや不安を受け止め、理解することも大切です。
<ほめる>
子供たちが努力し、成果を出した際には、ほめることが大切です。その際には、「頑張ったね」「よくできたね」といった具体的な言葉を使い、子供たちが自信を持って取り組むことができるようにします。
<愛する>
子供たちが周りの人たちから愛されることは、成長にとって非常に重要です。子供たちは愛情を受けることで、安心感を持ち、学びに対するモチベーションが高まるとされています。
<育てる>
子供たちが持つ可能性や才能を引き出し、育てていく取り組みも大切です。七田式教育では、子供たちが自分で考え、自分で解決する力を育て、自己成長を促すような指導を行っています。
4 七田式教育が掲げる6つの柱
ここからは、七田式教育が掲げている教育の柱を6つ解説します。
4.1 幼児教育
七田式教育が掲げる幼児教育は、幼児期の子供たちに対して、基礎的な語彙や文法、発音などを習得するための教育を行います。日常会話におけるフレーズ教育や発音教育、読み書き教育などを実施し、言語習得力やコミュニケーション能力、自己表現力、思考力などを養います。
また教育だけではなく、子供に愛情をしっかり伝えることで可能性を引き出すことにも重点を置いています。
4.2 胎教
七田式胎教は、胎児期(子供がママのお腹の中にいる時期)に音楽や言語などの刺激を子供に与えます。胎児の脳を刺激することで、認知能力や感性が育まれると考えるためです。
具体的には、胎児に音楽や言語などの刺激を与える胎教CDの活用や会話、タッチング、マタニティ体操などを通して胎教を進めます。
4.3 特別支援
特別支援とは、一般的な学びに難しさを覚える子供たちに対して個別に支援を行う取り組みです。
その子供のレベルや進度に合わせたプログラムを組み、丁寧かつ具体的な指導を行います。音声や映像など教材を活用し、子供たちの理解力を高めることも重視している点が特徴です。
また、個性の尊重にも力を入れています。イメージトレーニングや記憶トレーニングなどを中心として、ハンディのある子供たちの個性を尊重し、特性を活かした教育を行っているのです。
4.4 食学
食学とは、健康的な食生活や食文化を学ぶことを通じて子供たちが豊かな人間性を育む教育です。
七田式教育では、食に関する基礎知識の習得から始めます。食品の栄養成分や食べ物の原産地、調理方法や保存方法など、子供たちが食について理解を深められるようなさまざまな取り組みが特徴的です。
また、食学の実践におすすめのサプリメントとして、レシチン・ノンフレーバーやアマニ油、マルチミネラルビタミンなどの提供も合わせて実施しています。
4.5 脳育運動
脳育運動とは、身体的な動作を通じて脳を刺激し、脳の発達を促進することを目的とした教育です。
七田式教育では、「感覚統合」「ビジョントレーニング」「コーディネーショントレーニング」の3点を脳育運動として大切にしています。一つひとつの能力を高めるために、さまざまな形のカードを使った視力トレーニングや、リズム感・音感・集中力などを養う音楽トレーニングなどを取り入れています。
これらの学びにより脳の発達を促進し、子供の創造性や思考力を高めていくことを目指しているのです。この取り組みは、医療やプロスポーツの現場でも実践されています。
4.6 大人・シニアの能力開発
七田式教育の柱の一つである「大人・シニアの能力開発」は、年齢を問わず人々が自分自身の能力を高め、自己実現を目指すためのプログラムを提供することを目的としています。
語学教育や認知症予防・改善のプログラムでは、学習やスポーツをするために有益な『アルファ波』によって、大人でも右脳を目覚めさせられるトレーニングを行います。
七田式教育は、人生の全ての段階での学びを大切にしています。大人・シニアの能力開発は、生涯学習の一環として、個人が自分自身を成長させ、社会に貢献することを目指しています。
5 七田式教育法で使われる教材
ここからは、七田式教育法で使われる教材を4つ紹介します。
5.1 七田式プリント
「七田式プリント」は、文字や言葉を視覚的に認識することで音や意味を記憶するという、七田式教育法の学習理論に基づいて作成されたものです。
考える力と感覚的な能力を両方養うことを目指しており、計算力やイメージ力、空間認識力、直感力が育まれていきます。七田式教育法の学習理論に基づいて作られた七田式プリントは、多くの人々によって支持されており、この理論の代表的な教材となっているのです。
5.2 七田式ドッツセット
「七田式ドッツセット」も、七田式教育法で使われる代表的な教材です。この教材は、紙に描かれたドッツ(点)を見せることで右脳の計算力を目覚めさせます。ドッツがランダムに印刷されたカードを高速で見せ、子供の計算力を養成します。
七田式ドッツセットは、多くの教室や保育園などで使用されています。七田式教育法に基づいた教育を受けることで、正確な計算力を身につけることができるとともに、さまざまな能力の発達が期待されているのです。
5.3 七田式小学生プリント
七田式小学生プリントとは、小学生向けに開発された七田式教育法の教材の一つです。
このプリントは、小学生の学習に必要な基本的な知識や技能を、独自のカリキュラムに基づいて体系的に学習できるようになっています。算数・国語・理科・社会・英語など、主要教科に関する問題も収録されています。
小学校の学習を補完するための教材として、学校の授業と連動させて使用すれば効果的に学びを続けていけるでしょう。
1年生から6年生まで、学年に合わせてプリントを選べます。進度に合わせて無理なく学習を続けていきましょう。
5.4 かな絵ちゃん
かな絵ちゃんは、記憶力や語彙力を高める教材です。
七田式教育が重んじる「カードフラッシュ」を用いている点が大きな特徴。高速・大量のカードフラッシュによって絵やひらがなをインプットすることで、右脳の活性化が図られます。
親子で楽しくトレーニングすることで、子供のモチベーションも日々高まっていくでしょう。集中力や粘り強さなども育まれるため、総合的な能力向上にもつながります。
6 七田式教育を学べる場所
七田式教育は、全国にある「七田式公認教室」で学べます。東北から沖縄にいたるまでさまざまな都府県で学べますが、具体的な場所は七田式教育公式サイトを確認してください。
七田式教育は教室だけでなく家庭でも学べます。通信コースを受講するか、七田式の公式教材をつかって家で学ぶのも一つの方法です。家の教育方針や子供のペースで学べるため、ピッタリの方法を選ぶことをおすすめします。
7 まとめ
この記事では、七田式教育の考え方や学べる場所などを詳しく解説してきました。
幼児教育を60年以上にわたって追求してきた七田式教育を受けることで、子供が持つ能力を徐々に開花させていけるでしょう。教育において「脳と心」にフォーカスしていきたいパパやママにおすすめです。
七田式教育が気になる方は、ぜひ公式サイトやもよりの教室に問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
hauska編集部
料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。