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子どもが歯磨きを嫌がる理由と対策を解説!始める時期や正しい歯磨きのやり方も紹介

2022.10.04

育てる

幼い頃に虫歯治療で痛い思いをしたことがあり、「子どもには嫌な思いをさせたくない」と思う親は多いですよね。歯が生え始め、離乳食が始まると気になるのは、子どもの歯磨きです。「歯磨きはいつから始めればいい?」「子どもが歯磨きを嫌がる」「上手に磨けない」など、子どもの歯磨きには悩みがつきものです。

この記事では、子どもの歯磨き問題について解説します。正しい歯磨きのやり方を知り、子どもの歯を守ってあげましょう。

この記事はこんな方にオススメ

  • 子どもの虫歯が心配な人
  • ちゃんと子どもの歯を守れているか不安な人
  • 仕上げ磨きをいつまですべきか知りたい人

もくじ

1 子どもの歯磨きはいつから始める?

虫歯予防は、正しい時期に正しいケアをすることが大切です。子どもの歯磨きを始める時期と正しいケア方法を解説します。

 

1.1 歯が生え始めたらケアをスタート

歯が生え始めたらお口のケアを始めましょう。歯が生える時期には個人差がありますが、生後6〜9ヶ月頃が一般的です。最初は下の歯が2本、次に上の歯が2本生えてくる子が多いです。

最初は歯磨きに慣れてもらうところからスタートします。綿100%のガーゼを小さく切ったものをぬるま湯で湿らせ、指先に巻き付けて歯の表面と裏面を優しく拭きます。生え始めの時期は顔を出している部分が少ないので、歯茎をマッサージするイメージでケアしてみましょう。

歯磨きは授乳の後にササッと軽くおこなう程度でかまいません。歯が生え始めた時期のケアは、口内を清潔に保つ意味もありますが、歯磨きに慣れることが主な目的です。

赤ちゃんが嫌がったら無理にやらなくても大丈夫。スキンシップの一環として、楽しく歯磨きできるよう心がけましょう。

 

1.2 離乳食が始まったら歯ブラシスタート

離乳食が始まったら歯ブラシでのケアをスタートします。歯の表面に残った食べかすは、虫歯の原因となります。口内を清潔に保つために、赤ちゃん用歯ブラシでケアしましょう。

赤ちゃん用の歯ブラシは種類や月齢、歯の本数によって最適な1本を選びます。赤ちゃんが自分で歯ブラシを持って歯磨きをする場合は、シリコン製がおすすめです。強くこすっても歯茎を傷つける心配がなく、力加減ができない赤ちゃんでも扱いやすいでしょう。ハンドルが丸いもの、喉を突かないストッパー付きのものだと、より安心です。

また仕上げ磨きの歯ブラシは、毛先が短くヘッドが小さいものがおすすめです。

 

1.3 2歳〜3歳からは自分で歯を磨く練習もスタート

2〜3歳頃からは自分で歯を磨く練習をスタートしましょう。自分で歯磨きをすることで、歯磨きを習慣化させることができます。最初は上手に磨けなくても、本人のやる気と挑戦する気持ちを尊重してあげてください。慣れてきたら正しい磨き方を教えます。

歯ブラシは年齢に適したものを使いましょう。口をすすげないお子さんには、すすぎ不要の歯磨きジェルもおすすめです。

 

2 なぜ子どもは歯磨きを嫌がるの?嫌がる5つの理由

なぜ子どもは歯磨きを嫌がるの?嫌がる5つの理由

子どもが歯磨きを嫌い、大泣きしたことはありませんか? 実は多くのママが子どもの歯磨き嫌いに悩んだ経験を持っています。歯磨きのたびに泣かれてはママも困ってしまいますよね。

子どもが歯磨きを嫌がる理由を解説します。

 

2.1 口の中に異物が入るのが怖い

子どもにとって歯ブラシは、異質なものです。大人と違って、歯磨きに慣れていない子どもからすると「知らないもの」「怖いもの」と感じてしまうことも。

慣れるためにはじめは、口内をくすぐるイメージで優しく触れてみてください。「こしょこしょ」「気持ちいいね」など優しい声かけも大切です。数秒で逃げても大丈夫、毎日少しずつ慣らしていくと歯磨きに対する抵抗感を軽減できます。

 

2.2 口をずっと開けているのが嫌

大人でも歯医者で口を開け続けているとあごが疲れます。あごが疲れたり、集中力が続かなかったりと、口を開けているのが嫌だという子どももいます。口を開け続けることで、唾液がのどの奥に溜まるのが嫌という子も。

子どもが口を閉じたがる場合は、こまめに休憩をはさんでみてください。口を閉じる時間をつくることで、溜まった唾液も飲み込みやすくなります。

 

2.3 歯磨きをするパパママが怖い

虫歯にならないようしっかり磨こう!と真剣な顔をするパパやママの顔を怖がる子もいます。

そんなときは、楽しい雰囲気づくりを心がけてください。歯磨きの歌を歌ったり、「きれいになったね」「上手だね」と声をかけてあげたりしてみましょう。パパやママが笑顔で歯磨きをすれば、子どもの恐怖心を和らげられます。

 

2.4 歯磨きが楽しくない

小さな子どもにとって、「じっとしていなければいけない歯磨きの時間」は楽しくないものです。逃げたり、遊び始めてしまうお子さんは、飽きているのかもしれません。

すぐ逃げるお子さんには、楽しく歯磨きをできる環境を整えてみましょう。子どもが好きなキャラクターの歯ブラシを用意したり、歯磨き粉の味を変えたりするのもおすすめ。子どもから「歯磨きって楽しいのかも」と思えるような工夫を取り入れてみましょう。

 

2.5 単なるイヤイヤ期

2歳前後の子どもは、まさにイヤイヤ期真っただ中です。イヤイヤ期が原因の場合、歯磨きそのものが嫌いとは限りません。たまたまイヤイヤ期と被ってしまっただけで、歯磨きにはそれほど抵抗感を持っていないこともあります。イヤイヤ期の歯磨きを乗り越えるには、歯磨きをしてくれるタイミングを見計らうことが大切です。

 

3 歯磨きを嫌がるときの対策は?歯磨きを好きにするコツ

歯磨きを嫌がるときの対策は?歯磨きを好きにするコツ

歯磨きのたびに嫌がられてしまうと、パパもママも疲れてしまいますよね。泣きながら拒絶する子どもの姿を見て、かわいそうな気持ちになってしまう親御さんも多いのではないでしょうか。次は、歯磨きを好きにするコツを解説します。

 

3.1 子どもが美味しいと思う歯磨き粉を使う

歯磨き粉は、子どもが美味しいと思うものをチョイスしましょう。歯磨き粉の味にも子どもの好みがあります。同じ味でもメーカーによって風味が異なる場合もあるため、いくつか試してみるのもおすすめです。

歯磨き粉の泡が苦手な場合は、泡立ちの少ないものを使いましょう。まだ口をすすげない子には、最後にガーゼで拭き取るだけのジェルタイプがおすすめです。

歯磨き粉はフッ素濃度に注意して選びましょう。年齢に適したフッ素濃度は次のとおりです。

  • 生後6ヶ月〜5歳:500ppm(泡タイプ 1000ppm)
  • 6〜14歳:1000ppm

 

3.2 子どもの機嫌がいい時間に歯磨きする

楽しく歯磨きをするためには、タイミングも大切です。子どもの機嫌が悪いときに無理に歯磨きをしようとしても、余計に機嫌が悪くなってしまいます。なるべく機嫌がいいタイミングを見計らって歯磨きしましょう。嫌がる子どもに無理やり歯磨きをしても、すみずみまできちんと磨けないこともあります。

虫歯の予防に最も大切なのは、「きちんと歯を磨くこと」です。食後すぐでなくても、機嫌がいいタイミングで歯を磨き、きれいに仕上げるよう意識しましょう。

 

3.3 歯磨きの大切さを教える

絵本やアプリで歯磨きの大切さを教えることも大切です。絵本やアプリを使えば、わかりやすく歯磨きの大切さを教えることができます。ママが100回「歯を磨きなさい!」と言うより効果があるかもしれません。

シンプルでわかりやすく、リズミカルな内容だと子どもも楽しく覚えられますよ。毎日少しずつ絵本やアプリを活用することで、自然と歯磨きに慣れていけます。

 

3.4 歯磨きしたら大げさに褒める

子どもが歯磨きをしたら、大げさに褒めてあげましょう。子どもはパパやママに褒められるのが大好き。褒められると嬉しいだけでなく、自信にもつながります。

「上手に歯磨きできたね」「頑張ったね」と大げさに褒めることが大切です。「歯磨き頑張ってる、ってママから聞いたよ」とパパやおじいちゃん、おばあちゃんから褒めてもらうのも効果大。人は自分が知らないところで褒められていると、直接褒められるよりも喜びを感じます。

 

4 子どもの歯磨きの正しいやり方を紹介

子どもの虫歯を予防するためには、正しく歯磨きすることが大切です。誤ったやり方では、磨き残しがあり虫歯になってしまう可能性があります。

子どもの歯磨きの正しいやり方について解説します。

 

4.1 子ども自身が磨く場合

子ども自身が磨く場合は、えんぴつを持つように歯ブラシを持ちます。歯ブラシを歯に当てるときは直角を意識して、小刻みに磨くよう教えましょう。

しかし、子どもが自分で正しい歯磨きができるようになるのは、6歳頃からです。6歳でも完璧に磨けるわけではないため、小学校低~中学年までは仕上げ磨きが欠かせません。

はじめは自分で磨く楽しさを教え、徐々に自分でできるよう導いてあげてください。

 

4.2 歯ブラシが喉につかえないよう座って磨く

歯を磨くときは、必ず座って磨くようにしましょう。立ったまま磨くと、ふとした拍子に歯ブラシが喉につっかえてしまう危険があります。

どうしても立ち歩いてしまう場合は、歯ブラシの持ち手部分が柔らかく曲がるものを選んでみるのもいいでしょう。ただし、安全が保証されているわけではないので、危険がないよう大人が見守ってあげることが大切です。

 

4.3 仕上げ磨きをする場合は歯の裏側にも気を遣う

仕上げ磨きでは、歯の裏側に気をつけましょう。子どもにとって歯の裏側は磨きづらい部分です。歯の裏を磨くには手首をひねり、歯ブラシの角度を変えなければなりません。仕上げ磨きでしっかりチェックしましょう。

奥歯や側面の歯の裏側は、歯ブラシを横にして磨きます。上下の前歯の裏は、歯ブラシを縦にして磨きましょう。

 

5 正しく磨かせる!歯ブラシの選び方

正しく磨かせる!歯ブラシの選び方

正しい歯磨きには、歯ブラシ選びも大切です。歯ブラシの大きさや硬さが年齢に適していないと、正しく磨けない場合があります。歯ブラシを選ぶ際は、年齢や歯の状態に合わせて適切なものを選びましょう。

歯ブラシの選び方について解説します。

 

5.1 年齢別の歯ブラシの選び方

0〜2歳の乳児期の歯ブラシは、持ちやすさが大切です。持ち手がリング状になっているものや太めの持ちやすいものを選びましょう。

3〜5歳の幼児期には、ヘッドの大きさは乳児期のものよりもひと回り大きくなります。
しっかりと磨けるように毛の硬さが「ふつう」タイプのものがおすすめです。

6〜12歳は、乳歯から永久歯への生え変わり期になります。虫歯リスクが高くなるため、奥歯まできちんと届くよう長い歯ブラシを使いましょう。ヘッドは小さく薄いものを選ぶと磨きやすいですよ。

 

5.2 子供用歯ブラシと仕上げ磨き用歯ブラシの違い

子ども用歯ブラシは、子どもが自分で持って使うために作られています。持ちやすさや安全性が重視されているものが多いです。

仕上げ磨き用歯ブラシとは、大人が子どもに仕上げ磨きをするために使う歯ブラシです。ヘッドがコンパクトで毛の腰が強く、細部までしっかり磨けるよう作られています。

子どもの歯の成長や年齢に適した歯ブラシを選んでください。

 

5.3 市販歯ブラシと歯医者で買う歯ブラシはどちらがいい?

子どもの歯ブラシは、歯医者さんでも購入できます。歯科医専用歯ブラシには、市販歯ブラシにはない特徴があります。

歯医者さんで多く販売されているのが「タフトシリーズ」です。年齢に合わせて毛の硬さを選べるなど商品のラインナップも豊富。成長に合った歯ブラシが見つかります。

仕上げ磨きには「マミー17」がおすすめです。細かい部分も楽に磨ける構造になっています。歯科専用歯ブラシを使っている人の中には、「歯ブラシを変えてから磨き残しが減った」「歯ブラシが長持ちするようになった」などの声も聞かれます。

 

5.4 歯ブラシを交換する目安

歯ブラシは毛先が開いたら交換しましょう。歯ブラシを後ろから見て、毛がはみ出ているようであれば替え時です。歯ブラシの毛が開いていると歯石除去率が下がるため、こまめにチェックします。

歯ブラシの交換時は、子ども自身に新しい歯ブラシを選ばせましょう。好きなキャラクターや色を選べば、歯磨きが楽しくなりますよ。

 

6 子どもの仕上げ磨きのポイントとコツ

仕上げ磨きでは、歯ブラシを歯の面に対してまっすぐあてます。軽い力で細かく20回ほど動かすのがポイントです。子どもの口内は繊細なため、強く磨きすぎないよう気を付けてください。

歯の裏面は磨き残しが多い部分です。よりていねいに磨くよう意識しましょう。1度の歯磨き時間の目安は最長3分。あまり時間をかけすぎると口が疲れ、歯磨きが苦痛になってしまいます。

フロスの使用もおすすめです。子ども用のフロスを使い、糸を歯の面に当てて優しく擦ります。

 

7 子どもの虫歯予防に!定期検診やフッ素がおすすめ

子どもの虫歯予防に!定期検診やフッ素がおすすめ

虫歯予防には、定期検診やフッ素塗布も大切です。子どもの大切な歯を守るためにも定期的に歯医者さんに通うようにしましょう。

歯科定期検診とフッ素塗布について解説します。

 

7.1 歯科は何歳から診てもらえる?

歯医者さんは、歯が生え始める生後6ヶ月頃から通えます。まだ虫歯がなくても、口内の衛生状況を確認してもらうためにも歯医者さんに診てもらうのがおすすめです。定期的に検診を受け、磨き残しチェックや口内の健康管理を意識しましょう。定期検診の頻度は3〜6ヶ月に1回が目安です。

 

7.2 はじめて歯科に行く際の注意点は?

はじめての歯科は、子どもが機嫌のいい時間帯に行くようにしましょう。お昼寝の時間や授乳、離乳食の時間は避けるのが無難。初めての場所に行くのは子どもにとって少なからずストレスがかかるからです。

診察前は歯を磨いておきます。日頃の磨き具合を見てもらうためにも、ひと手間かけておくことが大切です。

またびっくりして泣いてしまうこともあるかもしれません。終わったらたくさん褒めてあげてくださいね。「歯医者さんは怖くない」とわかってくれば、自然と慣れていけます。

 

7.3 フッ素を塗った方が良い?

フッ素には歯の表面エナメル質の修復促進や歯質強化、バイ菌のはたらきを弱める効果があります。歯磨き粉にも含まれていることが多いですが、より効率よく効果を得るためには歯科でのフッ素塗布がおすすめです。

フッ素は大量に摂取すると急性中毒を起こす場合がありますが、歯科で塗布する程度なら問題ありません。心配な場合はかかりつけ医に相談してみましょう。

 

7.4 フッ素は何歳から塗れる?

赤ちゃんのフッ素塗布は上下2本ずつ(合計4本)生え揃う時期から始められます。1歳半程度からはフッ素の塗布を検討しても良いでしょう。

歯科でのフッ素塗布は、3〜6ヶ月に1回程度おこないます。

 

8 まとめ|小さい頃から歯磨きの習慣をつけよう!

子どもの歯磨きは、離乳食の開始から習慣づけましょう。口内を触られるのに慣れるため、ガーゼで優しくマッサージすることからはじめます。

歯ブラシは子どもの年齢に適したものを選び、仕上げ磨き用の歯ブラシも用意します。小さい頃から歯磨きの習慣をつけ、虫歯のないお口を守ってあげましょう!

ペン先イラストこの記事を書いた人

hauska編集部

hauska編集部

料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。

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