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リサイクル、家庭でできる取り組み例は?おすすめ施設3選も紹介
2023.05.05
ゴミを資源として再活用するリサイクルは、SDGs(持続可能な開発のための17の国際目標)などの概念に注目が集まることで、近年重要性が再確認されています。小・中学校では授業でも取り組む機会があるほか、高校入試でもSDGsを題材にした出題もあり、家庭で取り組む意義は増しつつあります。
本記事では、リサイクルの家庭でできる取り組みについて解説します。リサイクルをする際の注意点やコツ、実際にリサイクルについて学べる機関も具体的に紹介しました。
お子さんにリサイクルについての知識を身につけてほしいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事はこんな方にオススメ
- 家庭でできるリサイクルの取り組みを知りたい
- 子供にリサイクルの方法を教えたい
- リサイクルをする注意点やコツを知りたい
1 リサイクルの基礎知識
そもそも、リサイクルとは何なのでしょうか。リサイクルの意味や、リサイクルに取り組む意義について解説します。
1.1 リサイクルの基礎知識
リサイクルとは、ゴミを原料にして新しい製品に作り変えることです。
古紙やプラスチックを回収し、再生紙や再生プラスチックに加工することなどがリサイクルにあたります。
日本においては、大量生産と大量廃棄の消費システムが問題視されはじめた1970年代から、リサイクルの法律や制度が徐々に整備されるようになりました。
1.2 リサイクルをする理由
リサイクルに取り組むべき理由はいくつかあります。
まずは、資源の消費量を減らせることです。
人口や経済活動の増加に伴い、資源の消費量は増加する一方です。しかし、地球上の資源は有限です。資源の枯渇を防ぐためにも、再利用の取り組みが重要です。
また、ごみを土地に埋める量を減らせることも大きな理由の一つです。
埋め立てをすると土地が有効に利用できなくなったり、臭いや有害物質が発生したりするなど、さまざまな弊害が起こります。これらのトラブルを防ぐためには、埋め立て量を削減できるリサイクルへの取り組みが必要です。
1.3 リサイクルをしないとどうなる?
では、リサイクルをしないと何が起こるのでしょうか。
まずは、資源の量が足りなくなってしまうことが考えられます。
世界中の人が日本人と同じ生活をするためには、地球約2.8個分の資源が必要だといわれています。今と同じ生活を将来にわたって続けることはできないのです。
また、ゴミを燃やすと排出される有害物質は、大気や水質、土壌を汚染し、さらに温暖化や気候変動の原因にもなります。
水質汚染が起きると「水道水が飲めない」「汚染された水で作られた作物が食べられない」などの被害が起きてしまうかもしれません。
また気候が悪い方向に変動すると、最悪の場合は地球に住み続けられなくなる危険もあります。
温暖化による海面上昇や氷河の融解は、多くの土地や生物を失わせるリスクも持っています。
地球環境を将来にわたって住み続けられるよう整えるためには、リサイクルなどの取り組みが必須だといえます。
1.4 リサイクルは「5R」の一つ
環境問題への取り組みで代表的なものを「5R」と呼びます。
5Rとは、「リユース、リデュース、リサイクル、リペアー、リフューズ」の頭文字をとったものです。
リユースとは、ゴミをそのままのカタチで再利用することです。「ペットボトルや紙袋を捨てずに何度も使う」「古着や家具を使いたい人に譲る」などが該当します。
リデュースとは、ゴミの量自体を減らすことです。たとえば、必要以上に包装された商品を避けたり、使い捨て品の利用を減らしたりすることがリデュースにあたります。
リペアーは、壊れたものを修理して使い続けることです。服に穴があいても補修し使い続ける、壊れた家電を修理して使うなどがリペアーの代表例です。
リフューズは、買い物などの際、不要なチラシやプラスチック製品、梱包や包装など、不要なものを断ることをいいます。
リサイクルだけにとどまらず、リユースやリサイクル、リペアー、リフューズにもバランスよく取り組むことが、環境問題に対する急務と考えられています。
2 家庭で気軽にできるリサイクルの取り組み4選
ここからは、家庭で気軽にできるリサイクルの取り組みを4つ紹介します。
2.1 適切な分別
リサイクル活動としてもっとも身近なのが、ゴミを適切に分別して出すことです。
住んでいる自治体の分別ルールを守ることで、ゴミを再利用する効率を高められます。
日本におけるゴミの分別ルールは非常に煩雑で、中には「難しいので分別せずに全て燃えるゴミに出している」という方もいるかもしれません。
実際に海外では、ゴミの分別をしない国もあります。
たとえば北米では、市民はゴミを「リサイクルのできるゴミ」「できないゴミ」の2種類に分けるだけでよいことになっています。このルールが採用されているのは、移民国家においては、全ての市民にルールを守ってもらうことが難しいためです。
ただしこの方法でも、その後収集所において、人や機械がゴミの種類を細かく選別する必要があります。
日本の方式は、自治体におけるゴミ分別のコストが北米ほどはかからず、また、市民がリサイクル社会への貢献度を高めるメリットがあるといえます。
2.2 ポイ活する
ポイントを貯めたり使ったりする「ポイ活」で、リサイクルに取り組める場合があります。
たとえば、スーパーや衣料品店などでは、リサイクルできるゴミを持ち込むことで、店のポイントや商品券などの特典がもらえます。
ポイントや商品券がもらえるスーパーや衣料品店には、
- イトーヨーカドー
- イオン
- ダイエー
- ヤオコー
- 無印良品
- GU
- H&M
などがあります。
一部の店舗では実施していない場合もありますから、資源を持ち込む前は店舗に確認しましょう。
たとえば、子供にスーパーのカードを作ってもらい、ゴミを出してもらうお手伝いのついでにポイントの形でお小遣いをあげる、といった取り組みも考えられます。
お子さんがリサイクルへの意識を身につけられる上、家計から出費を出さずにお小遣いを渡せるなどメリットが多いため、ぜひ試してみてください。
2.3 環境に配慮している企業の商品を選ぶ
環境に配慮している企業の商品を選ぶことも、リサイクルにつながります。
マクドナルドでは「おもちゃリサイクルプロジェクト」を実施しています。
このプロジェクトは、使わなくなったハッピーセットのおもちゃを店舗に持ち込むというものです。持ち込まれたおもちゃはリサイクルされ、マクドナルドのトレイなどに使われます。
コカ・コーラでは「PETボトル100%リサイクル」を目指しています。
これは2030年までに、日本国内で販売した同社の製品と同じ量のPETボトルを回収するプロジェクトです。
こうした企業のサービスを利用することで、気軽にリサイクル活動に貢献できるほか、お子さんとリサイクルについて話すきっかけも得られます。
2.4 気候変動について学ぶ
また、気候変動について学ぶことも重要です。
親の世代が学校で習った「地球温暖化」についての内容は、今では古い情報になっているかもしれません。最新の科学的な知見や事実を知ることで、自分たちが何をするべきかを考えられます。
気候変動について学ぶ方法はさまざまです。インターネット上には、専門家や活動家が語る動画や記事がたくさんあります。また、書籍や雑誌も数多く出版されています。
お子さんの教科書を親子で一緒に読めば、親子でともに知識を深められ、一石二鳥といえるでしょう。
3 家庭でリサイクルする際の注意点
ここでは、家庭でリサイクルに取り組むときに注意するべきポイントについて解説します。
3.1 本当に環境に優しいか考える
リサイクルする際には、その行動が本当に環境に優しいかどうかを考えましょう。
たとえば、ペットボトルや紙などのリサイクル品は、回収や運搬、再加工などの工程でエネルギーや水を消費します。
これらの資源の消費量が、新品を作る場合よりも多ければ、リサイクルをしても環境負荷が減らないことになります。
また、リサイクル品は品質が劣化することもあります。そのため、長く使えなかったり、別の素材や化学物質を混ぜたりしなければならない場合もあります。これも環境に悪影響をおよぼす可能性があります。
家庭でリサイクルをする際には、単にエコなイメージだけで行動するのではなく、地球環境に本当に優しい選択をする必要があります。
3.2 プラスチックは洗ってから捨てる
家庭でペットボトルやプラスチック用品を捨てる際には、一度洗ってから捨てるようにしましょう。
プラスチックに付いた汚れがひどい場合、リサイクルに使われない可能性があるからです。
処分の際は、水道水で軽くすすぐだけで十分です。石鹸や洗剤を使う必要はありませんし、完全に綺麗になっている必要もありません。
固形物がなく、見た目に汚れが目立たない程度の状態であれば、問題なくリサイクルに回せます。
3.3 リサイクルよりも、そもそもゴミを出さない生活を
リサイクルへの取り組みを続ける上で重要なのが、そもそもゴミを出さない生活を心がけることです。
たとえば、プラスチックのリサイクルを考えてみましょう。
プラスチックをリサイクルする際には、洗浄や加工などの工程でエネルギーや水資源を消費してしまいます。
また、プラスチックは再利用するたびに品質が低下するため、最終的には廃棄せざるをえません。
リサイクルには限度があるため、ゴミをそもそも出さないことが必要なのです。
この考え方は「ゼロ・ウェイスト」と呼ばれ、現在は国内外を問わず、多くの人が実践しています。
4 リサイクルについて学べる施設を紹介
リサイクルについて学ぶため、実際にリサイクルについて学べる施設を訪れることも検討してみましょう。4つの施設を紹介します。
4.1「スーパーエコタウン見学会」
スーパーエコタウンは、東京都大田区にある複数のリサイクル施設の総称です。
スーパーエコタウン見学会では、日本を代表する先進的なリサイクル施設を大型バスで巡り、無料で見学できます。
スーパーエコタウンには、建設から出たゴミを原料にリサイクルをする施設や、プラスチックなどを電気にする施設、生ゴミを飼料や電気に変える施設などがあります。
見学会は例年8月から2月ごろまで、月に1〜2回開催されています。予約は例年7月ごろから受付が始まります。
HP:スーパーエコタウン見学会
4.2「新宿リサイクル活動センター」
新宿リサイクル活動センターは、東京都新宿区にあるリサイクルセンターです。
小学生以上を対象に、センターの施設や、回収している資源のリサイクル方法を無料で見学できます。
見学は随時実施しているため、気になった方は施設に問い合わせてみてください。
4.3「環境プラザ つばさ館」
環境プラザ つばさ館は、埼玉県川越市が運営する環境保護施設です。
情報展示ホールやリサイクル体験工房、情報資料コーナーなどが常設され、リサイクルについて気軽に学びを深められます。
また、市内のリサイクル施設や熱回収施設などを見学し、ごみ処理の過程を学べます。
見学は随時実施ですが、事前に予約が必要です。
HP:環境プラザ「つばさ館」
4.4 各自治体のリサイクルセンター
これまでに紹介したリサイクルセンターや施設以外にも、各自治体のリサイクルセンターでは、リサイクルについて学べるコーナーを設置していたり、見学会を随時実施していたりする場合があります。
見学会では、施設内の様子やリサイクルの仕組みを詳しく説明してもらえるほか、実際にごみを分別する機械や資源化する装置などを見られる施設もあります。
興味のある方は、お住まいの自治体のホームページや電話で、リサイクルセンターの見学会について問い合わせてみてください。
5 まとめ
リサイクルは、環境にやさしいだけでなく、ポイ活などにも活用でき、家庭の経済的負担も軽減するメリットがあります。
しかし、リサイクルをする際には、分別方法や処理方法に注意しなければなりません。また、リサイクルの仕組みや効果を正しく理解することも大切です。
親が家庭でリサイクルについて積極的に考えたり、取り組んだりすることで、子どもにもリサイクルの意義や楽しさを伝えられます。
持続可能な社会を構築するためにも、ぜひ家庭でリサイクルに取り組んでみましょう。
この記事を書いた人
hauska編集部
料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。