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QOLが高いとは?忙しくてもQOLを低下させないコツを解説

2023.08.29

暮らす

QOLの言葉を聞いたことはありますか。QOLはもともと医療現場で使われることの多い言葉ですが、最近では企業経営においても重要視されつつあります。

QOLが高いと、ポジティブ思考が可能となり、忙しい日々でもはつらつと笑顔で過ごすことができます。一方でQOLが低いと、他人の評価ばかりが気になり、何事にも消極的になってしまいます。また子供のQOLには親のQOLが影響することも。

この記事では、QOLが高い人とはどのような人なのかを紹介し、QOLの内容を具体的に解説しています。QOLが低下する原因や簡単に高める方法も合わせて紹介していますので、参考にしてください。

 

この記事はこんな方にオススメ

  • QOLの言葉は聞いたことはあるが、詳しく知らない人
  • QOLを高めたい人
  • 他人からどう思われるか、いつも不安な人

QOLとは?

QOL(キュー・オー・エル)とはQuality of lifeの頭文字から成る言葉で、「生活の質」、「生命の質」、「人生の質」などに訳されています。

人生や生活において、何を幸せと感じ、どのような状態に満足感を抱くのか。その視点がQOLなのです。経済的不安がまったくないことにQOLを見出す人もいれば、健康でいられることこそQOLだと思う人もいます。誰もが同じQOLを望んでいるとは限りません。

QOLには人ぞれぞれの価値観が反映され、他人には簡単に推測できるものではないのです。

WHOではQOLを以下のように定義しています。日本におけるQOL研究はこの定義をもとに1980年後半から活発に行われています。

引用:「an individual’s perception of their position in life in the context of the culture and value systems in which they live and in relation to their goals, expectations, standards and concerns(個人が生活する文化や価値観の中で目標や期待、基準または関心に関連した自分自身の人生の状況に対する認識)」

引用元:『WHOQOL – Measuring Quality of Life| The World Health Organization https://www.who.int/tools/whoqol

 

QOLの意味

実際にQOLとはどのような意味で使われている言葉なのか、さらに詳しくみていきましょう。医療現場で使用されるQOLと一般社会で使用されるQOLに分けて、解説します。

①医療現場におけるQOL

医療では一般的に、病気やケガを患う前の状態に戻す治療が求められますが、医療が発達したことで、さまざまな選択肢が実現可能となっています。そこで患者がどのような健康状態でありたいのか、これからどのような人生を希望しているのかを考える際の基準としてQOLが使われています。治療によって病気になる前と同じ生活状態がQOLであるとは限らず、病気やケガによって新しいライフスタイルになってもQOLを高めることができると考えられ、さまざまな医療サービスが提供されるようになっているのです。医療におけるQOLは、治療の方向を決定するための重要なポイントと言えます。

②一般社会におけるQOL

一般社会におけるQOLは、ワークバランスやキャリアプランを考える際の基準です。経済的に裕福であることにQOLを見出す人は、高収入が期待できる業務で寝る間も惜しんで仕事をするでしょうし、プライベートの充実をQOLとして求める人は、残業ゼロの業務でオフを楽しむでしょう。

一方企業経営としては社員のQOLの高さは重要なポイントです。社員のQOLを重視することで生産性が上がり、優秀な人材確保につながる効果が期待できます。勤務形態の選択肢を広げる、福利厚生サービスを充実させるなど、社員のQOLを高める取り組みに注力している会社も増えています。

医療現場のみならず、一般的に使われ始めているQOLは大人でも子供でも、それぞれの価値観によって決定づけられます。楽しく充実した日々を送るために意識しておきたい基準と言えます。

QOLの測定方法

次にQOLを知る方法として、国際的に使用されている代表的な2つの測定方法を紹介します。QOLは「何に幸せを見出すか」という主観的な認識のため、厳密に測定するのは難しいものです。しかし医療現場や企業経営においては、客観的なQOLの測定結果は最善のサービスを追求する指標となります。また自分の価値観について明確化できていない人もQOLを測定することで、自分の価値観や幸福感について再認識できるでしょう。

①WHOQOL26

WHOQOL26はWHOが開発した評価法で、全部で26の質問に答え、その回答を点数として集計します。

QOL全体についての質問:2問

身体的領域・心理的領域・社会的関係・環境領域の4領域に分かれた質問:24問

所要時間は10分程度で、簡単に自己採点できます。

②SF-36

SF-36はアメリカで作成された測定法で、WHOQOL26同様、世界中で広く使用されています。QOLの観点から健康状態を測る目的で、性別や年代別の国民標準値が設定されています。36の質問に対する回答をスコア化し100点満点で評価します。

親のQOLが子供のQOLに影響する?

​​子育て世代は、自分のQOLだけでなく子どものQOLにも関心があるはず。子どもに対しては「毎日楽しいと感じているか」や「自分は幸せな子どもだと認識しているか」がQOLと評価されます。

子どものQOL研究によると、子どものQOLには親のQOLが影響を及ぼすことがわかっています。子供が持つ価値観は多くの時間をともに過ごす大人の価値観に、少なからず影響を受けるということです。また、親が子どもに関心を持たないと子どものQOLが低下することもわかっています。親子のコミュケーションが不足し、子供に対して十分な注意が払われていない環境にあると、子供は楽しさや幸福感を感じにくいのです。

QOLが高い親と過ごしていると、子どもは自然と幸福感や満足感を感じるようになるのです。

QOLが高い人の特徴

QOLが高い人にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは3つのQOLが高い状態を具体的に紹介しますので、自分に当てはまるものがあるかチェックしてみてください。

いきいきと生活している

QOLが高い人は幸福感に溢れているため、笑顔が多く見られます。他人からどう見られているかは気にしません。他人の評価や流行に大きな影響を受けず、自分が納得して選んだライフスタイルやファッションスタイルでいます。自分のことも他人のことも客観的に判断できるのもQOLが高い人の特徴です。必要に応じて他人のアドバイスを受け入れて、さらにQOLを高められます。QOLが高いからこそ、失敗を受け止める準備もあり、新しいことにもチャレンジできます。

健康状態が良い

QOLの高さは健康状態にも現れます。バランスよく食べ、健康状態を維持できているからこそ、QOLの高さを保てているとも言えます。自律神経のバランスが整っており、毎日元気よく活動できます。QOLが高い人でも忙しい日々を送っていれば、多少なりともストレスは感じるものです。しかしQOLが高い人はストレスが生じても、小さなストレスのうちに解消できる方法がわかっているので、心や体の健康状態を維持できています。

自己肯定感が高い

自己肯定感とは「自分はこれで良い」と感じること。QOLが高い人は自己肯定感が高く、自信を持って行動できます。視線がいつも前を向き、ハキハキと他人からの意見に惑わされることなく発言できるのは、自己肯定感が高い証拠です。SNSの「いいね」やコメントなどで、ネガティブ思考になり落ち込むことはありません。自己肯定感が高いと、自分の生活や価値観を他人と比較せず、QOLの高さが維持できます。

QOLが低下する原因

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QOLが低下してしまう原因にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは日常生活に潜んでいる主な原因を3つ紹介します。

ストレスを感じている

QOLを低下させる大きな原因の一つにストレスが挙げられます。自分が望んでいない状況がなかなか解消されないと、ストレスが大きくなりQOLが低下するのです。

  • 残業続きで、なかなか友人と食事に出かけられない
  • ゆっくり休めると思った休日なのに、家族サービスで外出することになってしまった
  • 職場の人間関係がうまくいっていない

仕事や家庭、人間関係の悩みはその状況が早く解消すれば、大きなストレスになることはありません。あるいはその状況が解消できる時期がはっきりわかっていれば「それまでは我慢しよう」と納得でき、大きなストレスにならないでしょう。

しかし、ストレス解消の見込みがなく、悪い状況がいつまで続くかわからないと、ストレスはどんどん大きくなります。大きなストレスを抱えている状態になると、QOLは低下してしまうのです。

収入面で不安がある

収入面における不安もQOLを低下させる原因になります。QOLを維持できる具体的な収入額は個人差があり、一概には言えません。例えば同世代や友人たちよりも低収入だとしても、自分がその収入に満足していればQOLが下がることはありません。しかし、「もっと収入があれば〜なのに」という願望が尽きない人や生活に必要な経費の支払いの工面に困っている人は、収入に関する不安が大きいことでQOLが低下するのです。

生活習慣が乱れている

生活習慣が乱れてしまうと、心身ともに休めない状態となり、QOLは低下します。体も心も望み通りの活動ができなくなることで、幸福感や満足感が減少していくのです。例えば朝ごはんを食べないと脳の働きが鈍くなり、集中力の低下を引き起こします。仕事上のミスも増え、QOLが低下します。また就寝時刻が不規則だったり、就寝前に食事をしてしまったりすると睡眠の質が低下します。生活習慣の乱れが悪循環となり、QOLが低下してしまうのです。

QOLを高めるには

人それぞれの価値観が影響するQOL。充実した日々を過ごすために自分のQOLを高めたいと思いますよね。QOLを高める方法は決して難しいものではありません。日々の生活に取り入れやすいQOLを高める方法を3つ紹介します。

食生活を整える

QOLを高める第一歩は食生活を見直すこと。人の体は食生活で大きく変化します。食生活を整えることで内臓の働きが活発化すれば、摂取したカロリーが正しくエネルギー源となり、活力が湧いてくるでしょう。自律神経のバランスが整えば、脳の働きも活性化。ポジティブ思考が可能となり、少しずつQOLが高まっていくでしょう。朝ごはんを食べていなかった人はまず手軽に食べられるものから始めて、朝ごはんを食べる生活リズムを作りましょう。初めのうちは1週間全体で食事の種類や食事の時間を見直すと、無理なく食生活を整えていくことができます。徐々に見直す単位を短くして、毎回の食事がバランスよくなるよう努めていきましょう。

オンとオフを明確にする

QOLを高めるためには心の休息も大切なポイント。どんなに仕事が忙しくても、意識的に仕事から心身ともに離れる「オフの時間」をとりましょう。近年、働き方の多様化が進み、場所や時間を選ばず、仕事ができるようになりました。一方で、オンとオフの区別が付けづらく、いつでも仕事のことを考えてしまう傾向にもあります。QOLを高めるためには、しっかりとしたスケジュール管理が重要です。短い時間でも心も体も仕事から離れ、リフレッシュする時間を設ければ、仕事への集中力が低下せず生産性も上がります。仕事の達成感でQOLもますます高まっていくでしょう。

自分へのご褒美を欠かさない

ストレスが大きくなってしまうとQOLは低下しがち。仕事や家事、子育てに追われる毎日では、誰でもストレスは抱えているでしょう。心や体に影響を及ぼすほど大きなストレスにならないよう、小さなストレスのうちに解消してしまいましょう。

  • イライラしたら、ゆっくりと10回深呼吸する
  • 週に一度はサウナに行く日をつくる
  • 行ってみたい景色の写真をデスクにおく
  • 良いことがあった時に食べる「ご褒美デザート」を決めておく

このようにちょっとした気分転換や自分へのご褒美があることで、大きなストレスになりにくくなります。気の合う友人と楽しい時間を過ごしたり、愚痴の聞かせ合いをするのも、心を軽くする良い方法です。忙しい日々だからこそ、自分の心のケアを忘れないことがQOLを高めるコツです。

まとめ

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QOLを意識すればどのような環境下にあっても、生きがいを見出し、充実した日々を送ることができます。この記事ではQOLの意味や測定方法を紹介し、QOLが低下する原因を解説してきました。また親のQOLが子供のQOLに及ぼす影響についても触れ、日常生活の中で簡単にできるQOLを高める方法も紹介しています。

QOLは主観的な認識なので、他人から「こうあるべき」と決められるものではありません。

「自分はどう生きるか」

「自分は何に満足感を感じるのか」

他人との比較ではなく、自分自身のQOLを一度、考えてみてはいかがでしょうか。

ペン先イラストこの記事を書いた人

hauska編集部

hauska編集部

料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。

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