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洗濯の時短テクニックとは?ポイントを押さえて楽をしよう!

2022.06.17

暮らす

家事にかかる時間は、一般的に1日あたり4時間程度と言われています。朝7時に起きて23時に就寝する場合、フルタイムで8時間勤務すると、プライベートな時間は8時間になります。

このことから、多くのママがプライベートな時間の約半分を家事に費やしていることが分かります。

加えて、子育て世帯であればプライベートの残り4時間に育児が入るため、本当にプライベートな時間は、更に少なくなります。そのため、プライベートな時間をより長く確保するために、家事の時短はとても重要です。

しかし、家事の時短はライフスタイルや生活環境によってボトルネックが異なるため、自身に合った方法を選ばなければ、効果がありません。

今回は、家事の中でも時短の効果が現れやすい洗濯について、時間が掛かっている原因や誰でもできる時短のコツについて解説します。

この記事はこんな方にオススメ

  • 洗濯をできるだけ時短したい方
  • 洗濯に時間がかかる理由を知りたい方
  • 家族にも協力してほしい方

1 洗濯にかかる時間

作業工程 所要時間
洗濯物を集める 1~5分
洗濯機を使う(洗い、脱水、すすぎ) 40〜50分
干して乾燥させる 外干し(夏や日当たりが良い):2~3時間
外干し(冬や日当たりが良くない):6時間
室内干し:6~12時間
取り入れる 10~15分
たたむ 10~20分
仕舞う 1~5分
合計 3~13時間半

所要時間の差が一番大きい工程は、洗濯物を干すことです。洗濯物を外で干すか室内で干すかによって、所要時間が大きく異なることが分かります。また、上記以外にも、コインランドリーで洗濯する場合は、自宅と店舗間の移動時間が追加でかかります。

洗濯は洗濯方法や環境によって、効率が変わります。そのため、洗濯に時間がかかっているママでも、作業効率を上げることで洗濯の所要時間を最大1/4にまで短縮できます。

その他にも、全工程で所要時間に差があることから、洗濯に時間がかかっている場合はさまざまな工程で時短の余地があることが分かります。

 

2 洗濯のボトルネック

時短を考える前に、現状分析によってボトルネックを把握することが重要です。まずは一度、自身がどれだけ洗濯に時間を掛けているかを計測してみましょう。工程ごとに、できるだけ細かく時間を測り、書き出すことがポイントです。

その後、自身の計測結果と上記の表を比べてみて、どの工程に時間が掛かっているか確認しましょう。上記の表と比べて、所要時間が多くかかっている工程については、洗濯を効率的に進められていないということです。

効率的に洗濯ができていないということは、各工程のどこかにボトルネックが発生しているということです。ボトルネックはあらゆる工程で発生するため、時短は改善ポイントであるボトルネックの把握が重要となります。

 

2.1 待機時間が長い

時間計測の結果、何も作業せずムダにしている時間が長かった場合は、待機時間がボトルネックになっている可能性があります。ただし、待機時間が長いということは、時産(時短によって生まれた時間を他の作業へ充てられること)の余地が多いということです。

洗濯機を動かしている間の時間や、洗濯物を干して乾燥させている時間に仕事、育児、ほかの家事など、洗濯以外の作業を進めていない場合は、時間をムダにしています。

 

2.2 動線が長い

時間計測の結果、洗濯中の移動にかかる時間(=移動にかかる距離)が長かった場合は、洗濯の動線がボトルネックになっている可能性があります。洗濯における動線とは、洗濯機から洗濯物干し場までの移動や、乾燥した洗濯物をたたむ場所から収納場所までの移動などを指します。

洗濯の各工程(洗う、乾燥させる、たたむ、仕舞う)を別々の場所で行う場合は、動線が長くなります。その結果、移動時間も長くなってしまいます。加えて、平面ではなく立体的(例えば、1階に洗濯機、2階に洗濯物干し場があるなど)に場所が離れている場合は、平面的に距離が離れている場合よりも移動時間が長くなってしまいます。

また、自宅に洗濯機がなくコインランドリーを日常的に利用している場合は、自宅とコインランドリー間の往復に時間がかかります。コインランドリーと自宅間の距離が遠い場合は、経済的にも時間的にも洗濯中に自宅へ戻って他の作業ができないため、動線が長くなり、時間のムダがより多くなってしまいます。

 

2.3 放置できない

放置できないことの最大のデメリットは、時産ができないということです。待機中で何かをするには時間が短く、放置できないことが多々あります。

また、放置できるということは、機械の力を借りて手作業の負担を減らせるということでもあります。洗濯物は、量によってとても重くなり、放置できないことによる手作業の負担はとても大きいものになります。

そのため、手作業の負担は身体的疲労になり、作業効率を下げてしまうため、時間のムダが大きくなってしまいます。

 

3 洗濯の時短ポイント

ボトルネックになっている工程を発見したら、次は解決策を考えましょう。ポイントは、複数の解決策を用意することです。ボトルネックになっている工程が同じであっても、家の間取りやライフスタイルによって、効果的な解決策は異なります。

また、解決策を考える際は、自分以外の視点を取り入れることが重要です。自分以外の視点から解決策を探すことで、自分では思いつけないような方法を見つけられます。パートナーや子どもに聞いたり、近所のママにアドバイスをもらうことも効果的です。

 

3.1 無駄な工程を省く

洗濯は、複数の工程で成り立っています。しかし、なかには自身の家事の常識が邪魔をして、本来は必要のない工程を行っている場合があります。不要な工程を少しでもなくすことが時短のポイントです。

ムダな工程を省く方法としては、生活習慣を変えたり、家電や家具の位置を工夫するなどがあります。例えば、

  • 3工程:洗濯物を集める→洗濯機に入れる→洗濯機を使う
  • 2工程:洗濯物が出たらそのつど、洗濯機に入れる→洗濯機を使う

では、1工程減らせるだけではなく、動線も短くできます。

また、ボトルネックになっている工程を実際に行ってみて、問題が見つからない場合でも、必ずムダな工程が隠れているはずです。どうしても、改善方法が見つからない場合は、第三者から見て問題が無いか確認しましょう。

 

3.2 洗濯を1か所で完結させる

洗濯は家事の中でも比較的移動が多いため、移動距離をできるだけ短くすることが、時短への近道です。そのため、一番時短できる方法は洗濯の各工程を1か所で完結させることです。

まず、動線が立体的になっている場合は、動線を平面化しましょう。1階に洗濯機が設置されているなら、洗濯物干し場や収納スペースを同じ1階に設置しましょう。

その次に、平面化した動線を最適化します。同じ場所を何度も行き来していないか、作業スペースと洗濯用具の置き場が離れていないか、などをチェックしましょう。洗濯の各工程を1か所で完結させるためには、

  • 洗濯物を集める場所と、洗濯機の設置場所
  • 洗濯機の設置場所と、洗濯物干し場
  • 洗濯物をたたむ場所と、収納スペース

などを同じ場所に設置することがポイントです。

 

3.3 時短家電で放置

時短家電を導入して、洗濯の効率化と時産をしましょう。洗濯を時短家電にまかせている時間を、仕事や育児、ほかの家事などに割くことができます。

加えて、Yシャツのシミ抜きやスーツの脱臭など、以前ならクリーニング専門店を利用しなければならないような洗濯物を、自宅でケアできるようにする時短家電も近年では登場しています。

また、時短家電の導入は洗濯を放置できるだけでなく、家事動線を短くしてくれます。ただし、時短家電は高価な商品が多いです。購入後に後悔しないためにも、時短家電を導入する際は、

  • 費用対効果(購入するだけの価値はあるか)
  • 設置場所(稼働のイメージができているか)

を事前に確認しましょう。

 

4 簡単に実践できる時短術3選

洗濯のボトルネックを理解し、それに対する解決策を発見できたら、後は実践のみです。実際に洗濯を行い、時短効果が現れているかを確認しましょう。

 

4.1 洗濯のマニュアルを作る

洗濯の時短とは、すなわち洗濯の最適化をすることです。また、最適化の第一歩とは、自身の経験やノウハウを整理してアウトプットすることです。そのために、まずは洗濯のマニュアルを作成しましょう。

加えて、洗濯の各工程をタスクと捉え、洗濯の流れをフローチャートやチェックリストで可視化することも時短に効果的です。チェックリストを作成することで、次に何をするべきかが明確にでき、時間を意識して洗濯できるようになります。

また、天候や曜日別に複数のフローチャートを用意しておくことで、その日の状態によって、即座に洗濯の計画が立てられるため、時短につながります。

 

4.2 折りたたみ式のアイテムを活用する

洗濯の動線を短くする1番の方法は、ランドリールームを自宅の一室に作ることです。しかし、内装を勝手に改造できない賃貸住宅に住んでいたり、家の間取りに余裕がない場合、ランドリールームの設置は現実的ではありません。

そこで、内装をいじらず手軽に動線を短くできる折りたたみ式アイテムをおすすめします。
折りたたみ式アイテムとしては、

  • アイロン台
  • 物干し台
  • ハンガーラック
  • 洗濯物カゴ
  • ポータブル洗濯機

などがあります。特におすすめなアイテムは、ポータブル洗濯機です。洗濯槽がシリコンでできており、使用後は洗濯槽を折りたたんでコンパクトにできます。

従来の洗濯機は、重くて持ち運べない製品が多いため、動線を短くするには、どうしても洗濯機を設置している場所を中心にアイテムを集めなければいけませんでした。しかし、ポータブル洗濯機は水場があれば、場所を選ばずに使用できるため、洗濯機を中心に洗濯場所を決めなくても良くなりました。

 

4.3 乾燥機能付き洗濯機の導入

時短家電のなかでも乾燥機能付き洗濯機は、導入による時短効果が高いため、おすすめです。乾燥機能付き洗濯機は、洗い、脱水、すすぎ、乾燥の工程をすべて自動化します。

乾燥機能付き洗濯機の最大の特徴は、洗濯物を干す工程を省くことです。乾燥機能付き洗濯機を導入する前と後では、

  • 導入前:洗濯機を使う→洗濯物を取り出す→洗濯物干し場に運ぶ→洗濯物を干す→洗濯物を取り外す→洗濯物を運ぶ→洗濯物をたたむ
  • 導入後:洗濯機を使う→洗濯物をたたむ

上記の様に、複数の工程を省くことができます。加えて、乾燥機能付き洗濯機は、従来の洗濯機よりも洗濯効率が高く、短時間で洗濯を終わらせられます。洗濯物を干す場合、天候の良し悪しによって乾燥時間が大きく異なりますが、乾燥機能付き洗濯機であれば、乾燥時間を一定にできます。

 

5 家族と話し合ってルールを決めよう

現状では、洗濯を含めた家事の多くを、未だにママが負担しています。しかし、家事は本来1人で行うものではなく、一緒に生活している家族と協力しながら進めるものです。パートナーや子どもに協力してもらうことで、洗濯の負担を減らし、時短にもつなげられます。

 

5.1 毎日の洗濯をやめて休日にまとめて洗濯

家族の目があると、家事をサボることに罪悪感があります。そのため、毎日コツコツと洗濯を行うことが一見して効率的なことも相まって、毎日決まった時間に洗濯をしているママが多いと思います。

しかし、洗濯は少しズボラに進める方が、結果的に効率が良くなる場合が多々あります

例えば、少量の洗濯物を毎日洗濯している場合、1回の洗濯にかかる移動距離を1とすると、単純計算で、1週間の移動距離は7になります。一方で、休日に1週間分の洗濯を行う場合は、1週間分の移動距離を1に抑えられます。

また、洗濯機は、洗濯物の量でコースが設定されており、コースによって洗濯時間が決まります。そのため、コースの設定量ギリギリで洗濯機を使わないと、洗濯機の能力をムダにしていることになります。その場合も、効率的に洗濯が行えているとは言えず、ムダな時間が発生していることになります。

このように、週末にまとめて洗濯するメリットは複数あり、家族を説得するには充分なはずです。毎日洗濯をコツコツ進めているママは、パートナーや子どもに、今後は週末にまとめて洗濯することを、思い切って宣言してみましょう。

 

5.2 洗濯当番を決める

洗濯の時短は、忙しいママの負担を減らすために考えるものです。なぜママの負担が大きいかというと、ママ以外に洗濯をしてくれる家族がいないからです。

そのため、家族に「時間があるのに洗濯をしてくれない」という不満を持っているママも多いと思います。しかし、このような家族の非協力的な行動に目が行きがちですが、実はパートナーや子どももママの負担を減らしたいと考えているはずです。

本当は、「ママの手伝いをしてあげたいけど、何をすればいいか分からない」「手伝いたいけど、逆にママのジャマになってしまうかも」と考えている場合が多々あります。

そこで、家族の間で話し合って洗濯当番を決めましょう。加えて、家族と洗濯の仕方を共有し、家事の負担が大きいことを知ってもらうことで、今後ほかの家事でも協力してもらいやすくなります

 

5.3 子どもにお手伝いをしてもらう

家事は生活能力の基礎であり、子供が将来独り立ちする際に、すべてできるようにしておかなければいけません。また、洗濯は家事のなかでも比較的安全なため、子どもの生活能力を養うには最適です。

小学生低学年の子どもであれば、まずは洗濯の1工程をお手伝いしてもらいましょう。お手伝いの内容は、誰でもできる洗濯機の操作や、危ないアイロンがけ以外の工程がおすすめです。

また、小学生高学年や中学生の子どもであれば、洗濯を一通り任せてみましょう。アドバイスをしたり、見守ることは良いですが、手助けをしないことがポイントです。

 

6 まとめ

今回の記事では、洗濯について、時間がかかっている原因や、時短の原理、誰でも実践できる時短方法を解説しました。洗濯の時短方法は、

  • ボトルネックを見つけるために、マニュアルを作成する
  • 動線を短くするために、折りたたみ式の洗濯用具を使う
  • 時産のために、乾燥機能付き洗濯機を導入する

などがあります。

重要な点は、ここで紹介した時短方法が効果的でなかった場合でも、試行錯誤して、自身にあった時短方法を見つけられることです。

また、時短を考える前に、家族と話し合いましょう。家族と話し合って、洗濯の役割分担を決めたり、子供たちの手を借りることも、洗濯の負担軽減に効果的です。

ペン先イラストこの記事を書いた人

hauska編集部

hauska編集部

料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。

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