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出産時の引っ越しにベストなタイミングは?準備とサービスが成功のカギ

2022.07.05

暮らす

子どもができると、これから先のことをよく考えるようになりますよね。これから子どもが大きくなれば当然、子どもの養育用品や子どもが居住するスペースを考える必要が出てくるでしょう。そこで「もっと大きな家に引っ越したい」と考えることも増えてくるはずです。

妊娠中に引っ越しをするのと、出産後に落ち着いてから引っ越しするのでは、どちらがいいのでしょうか。今回は出産時にベストな引っ越しタイミングについて掘り下げて考えてみましょう。

この記事はこんな方にオススメ

  • 出産するので広い家に引っ越したい
  • 出産後と妊娠中、ベストな引っ越しのタイミングが知りたい
  • 負担なく引っ越せる方法を調べている

1 子供が生まれるから引っ越したい

妊娠や出産をきっかけに、「広い新居に引っ越したい」と考えている人も多いでしょう。子どもが生まれるとベビーベッドやバウンサー、おむつやおしり拭きなどの消耗品が意外とスペースを圧迫します。そのため、家が手狭に感じる人も多いでしょう。

せっかくなら赤ちゃんにとっても住みやすい環境を整えてあげたいですよね。しかし、妊娠中となれば、重たいものをあまり持てないこともあり「今は引っ越しすべきじゃないのかな」と悩むこともあるでしょう。

一方で出産後となれば、慣れない育児につまずいたり、赤ちゃんのお世話と引っ越しの準備を並行することは、想像しただけでも大変そうです。

これから出産を控えていて、「一体いつ引っ越せば安心できるのかな」と悩んでいる人に向けて、今回は出産前後の引っ越しについて詳しく紹介していきます。

 

2 出産前?出産後?妊娠中に引っ越しできるか7つの項目をチェック

出産前?出産後?妊娠中に引っ越しできるか7つの項目をチェック

引っ越しをするなら出産前と出産後どちらがいいのでしょうか。産後は赤ちゃんのお世話で忙しそうだし、早い方がいいかなと考えている方も多いかもしれませんね。

しかし、赤ちゃんとママのことを考えたら無理は禁物です。以下のうち3つ以上当てはまったら産後の方がいいかもしれません。

 

2.1 妊娠と仕事で精一杯である

仕事をしている妊婦さんもいますよね。妊娠と仕事で精一杯になっているときは引っ越しを控えましょう。お腹で赤ちゃんを育てながら働くのは、ただでさえとても大変なことです。

仕事で悩んでいたり、繁忙期だったりすると余計に余裕がなくなってしまいます。そんなときは赤ちゃんとママの体を第一に考えましょう。

引っ越しには、時間も体力も必要です。物件を探したり、引っ越し業者を選定したり、荷造りをしたりとやることが多くあります。

一つひとつはそれほど負担でなくても、積み重なれば大きな負担となり、気分的にも落ち込むはず。引っ越しを計画するときは、体調と仕事のスケジュールと相談してみましょう。

 

2.2 妊娠初期

妊娠初期は引っ越しを控えた方がいい時期です。まだ妊娠が発覚して間もない4〜15週の妊娠初期と呼ばれる時期は、マイナートラブルがつきもの。

つわりやお腹の張り、倦怠感などが起こりやすいのが妊娠初期の特徴です。妊娠初期は精神的にも身体的にも無理なく穏やかに過ごすことが大切とされています。

重い物を持ったり無理したりするのは避けるべき時期です。さらに、そこへ引っ越し時期が重なれば荷物を持つことも多くなり、お腹への大きな負担となってしまうでしょう。

妊娠初期は流産の危険性が高い時期でもあります。赤ちゃんの成長を守り、後悔しないためにも無理せず安静に過ごしましょうね。

 

2.3 出産予定日が近い

出産予定日が近い場合は、引っ越しの計画を練り直しましょう。いつ陣痛がはじまるかはお医者さんにもママにもわかりません。

もしかしたら引っ越し当日に、陣痛がくる可能性も十分考えられます。通院している産婦人科から、離れた場所で陣痛がくる可能性は、できるだけ排除したいものです。

出産は病院であればどこでもできるわけではありません。母子の命を守るためにも、原則これまで通院していた病院で診てもらうのがベストです。

引っ越し作業によって体に負担がかかること以外にも、通院している病院から引っ越しによって、距離ができるデメリットも考えておきましょう。

どうしても出産予定日付近になってしまう場合は、兄弟や友人に手伝ってもらうほか、荷造りや荷ほどきのサービスを活用すると便利ですよ。

 

2.4 引っ越し先に親族がいない

引っ越し先に親族がいないときは慎重に考えた方がいいでしょう。

妊娠中は思わぬトラブルが起こる可能性があります。急に体調が悪くなったり、気持ちが落ち込むことも、多くの出産経験者が経験しています。

そんなときに近くに親族がいてくれるととても心強いですよね。頼れる親族がいれば、急なトラブルにも迅速に対応できます。

しかし、引っ越し先に親族がいないと頼れる人がパパだけになってしまいます。妊娠に対して、パパには一番の味方でいてほしいところですが、仕事の都合もありますよね。

妊娠中は気持ちもナイーブになりがち。力になってくれる人は、多いほど心強いものです。そんな時、親族の存在は今まで以上に心強い存在となるでしょう。

どうしても引っ越しをしたい場合は、サポートサービスを調べておくと便利ですよ。料金はかかりますが、買い物や移動などのサポートをしてくれるサービスもあります。命と比べれば、そのくらいの出費は安いものかもしれません。

 

2.5 つわりや体調不良の日が多い

つわりや体調不良の日が多い時期は引っ越しに適しません。妊娠中は妊娠初期に関わらず、つわりや体調不良が妊娠後期、出産直前まで続く人もいます。

妊娠中の無理は禁物です。体調が優れないときは無理せず、安静に過ごすようにしましょう。

つわり以外にもお腹が張りやすい、胃が痛いなどの症状が出ることもあります。妊娠中は普段使っている薬が使えないことが多いため、安静にすることが大切です。

少しでも体調がよくないと感じた場合は、引っ越しするのを控えましょう。

 

2.6 物件がまだ決まっていない

物件がまだ決まっていないときは、引っ越しを考え直す必要があるかもしれません。

引っ越しで大変なのは荷造りや荷ほどきだけではありません。いちから物件を選ぶのも一苦労ですよね。

内覧をせずに物件を決めることも、あまりおすすめできることではないです。とはいえ、内覧をするのにも移動が大変となるでしょう。いくつも物件を見るとなると、それだけ体力も必要になってきます。

遠方に引っ越す場合は、わざわざその地域に移動するのも大変ですよね。妊娠中の長距離移動には、リスクがあります。

疲れやすくもなりますし、急なトラブルがあってもかかりつけの病院に行けません。

どうしても物件探しからはじめる場合は、内覧する物件を絞るようにしましょう。移動時間を短縮し、体に負担をかけないことが大切です。

また、体調が優れないときは無理しないことも重要。不動産屋にスケジュールを調整し直してもらったり、パパに任せたりと工夫しましょう。

 

2.7 引っ越したい時期が引っ越し屋の繁忙期にあたる

引っ越したい時期が引っ越し屋の繁忙期と重なる場合は、より注意が必要です。

妊娠中の引っ越しでは、余裕のあるスケジュールを立てることが大切。しかし、引っ越し屋の繁忙期と重なると、希望日に引っ越せないこともあります。

引っ越し屋のスケジュールに合わせることで、出産予定日ギリギリになってしまったり、荷造りをする時間を十分に確保できなかったりする可能性もあるでしょう。

また、荷造りに必要な段ボールがなかなか届かないこともあります。余裕を持ったスケジュールを組んだはずが、「ギリギリになってしまった!」ということも。

引っ越しを計画するときは、引っ越し屋の繁忙期もチェックしておくと安心です。

 

3 妊娠中に引っ越すと得られるメリット6つ

妊娠中に引っ越すと得られるメリット6つ

妊娠中は赤ちゃんとママが無理せず、穏やかに過ごすことが大切です。一方、妊娠中に引っ越すメリットもあります。

妊娠中に引っ越すメリットを知り、体調と相談して計画を立てるのもいいでしょう。しかし、くれぐれも無理はしないでくださいね。

それでは、妊娠中に引っ越すと得られるメリットを6つご紹介します。

 

3.1 育児しなくていいので準備が楽

慣れない育児に追われながら引っ越しをするのはとても大変ですよね。妊娠中に引っ越しができれば、育児をしなくていいので準備が楽になります。

新生児育児は、とにかく体力勝負です。昼夜を認識していない赤ちゃんは、深夜でもママやパパの愛情を求めて、泣くことも。

産後、万全に整っていない体で、赤ちゃんの育児をするのは簡単ではありません。

思うようにミルクを飲まない、泣き止まないなどで悩むこともあるでしょう。体調も万全でなく、産後のマタニティブルーで気持ちの波もあります。そんな時に引っ越しをするのは大変ですよね。

出産前に引っ越しができれば、整った環境で育児をスタートできます。少し余裕を持って引っ越しができれば、育児をはじめるころには近隣の環境にも慣れているでしょう。

 

3.2 荷物が夫婦2人分

出産すると、ベビー用品がたくさん増えますよね。ベビーベッドやベビーカーなどの大型のものから日用品までさまざまです。

それらを買う前に引っ越しができれば、荷物が夫婦2人分で済みます。荷造りや荷ほどきも楽になりますし、引っ越し料金も安く抑えられるでしょう。

他にも、いざ引っ越してから「ベビー用品が見つからない」なんてトラブルも防げます。産後に引っ越しをした場合、赤ちゃんがいるなかで素早く荷ほどきをする余裕がないかもしれません。使いたいベビー用品が手つかずの段ボールに入ったまま、見つからないなんてことも。

荷物が少ない時期に引っ越しを済ませられれば、落ち着いて育児に集中できますよね。慣れない新生児育児だからこそ、最初から環境を整えておくことはとても大切です。

 

3.3 妊婦の性格によっては気分が落ち着く

妊婦さんのなかには、狭い物件で過ごしていると気分が落ちてしまう人もいますよね。狭い物件で気が滅入る生活をするより、新天地で気分転換する方がいい場合もあります。

実は住まいと気分の落ち込みには深い関係があるのです。雑多な収納や使いづらい導線の住まいは、ストレスになります。そのストレスは、日々積み重なっていくと、気分の落ち込みにつながります。

今までのように自由な動きができないからこそ、狭い部屋で過ごすことは相当のストレスになります。また、高い場所にしか収納用品を置けない間取りの場合は、転倒など母体へのリスクもあるでしょう。

今住んでいる家に不満を持っている場合は、思い切って引っ越してみるのも悪くないかもしれません。住み心地のいい新居に引っ越すのは、いい気分転換になるでしょう。

ただし、引っ越しにまつわるサポートは徹底して調べておくのが安心です。家事代行サービスなどを利用して、ママへの負担は最小限にとどめておきたいですね。

 

3.4 家族の協力を得やすい

引っ越すことで、親族の近くに住めて、家族の協力を得やすくなる人は大きなメリットになるでしょう。

産後は体調も万全ではなく、初めての育児に心も疲弊してしまいがち。そんなときは、気心知れた家族の存在が大きな力になってくれます。

引っ越すことで実家が近くなれば、いざというときに助けを求められますよね。最初から家族をあてにしていなくても、助けを呼べる環境は心強いものです。

新生児育児では、ついママが無理をしてしまいがちです。しかし、なんでも自分ひとりで抱え込む必要はありません。

便利な家電も増えていますが、助けを求めることができたり、話を聞いてくれたりする家族が近くにいてくれれば、大きな支えとなるでしょう。

 

3.5 保育園事情を考慮して新居を選びやすい

妊婦さんのなかには、仕事復帰を控えている人もいるでしょう。その場合、妊娠中に引っ越しを計画すれば、保育園事情を考慮して新居を選べます。

エリアによっては、「保育園激戦区でなかなか保育園に入れない!」なんてことも。妊娠中に情報収集をしておけば、保育園激戦区を避けて新居を選べますよね。

他にも自宅と保育園の位置関係も重要なポイントです。いくら入りやすいエリアでも、保育園と自宅が離れていては、子どもの送り迎えが大変になります。

保育園への送迎は毎日のことなので、自宅との距離や通いやすさにも注目しましょう。

また、妊娠中の引っ越しは、保育園の雰囲気や方針で選びたい人にもおすすめです。気に入った保育園が複数あるエリアであれば、希望の園に入れる可能性も高まります。

 

3.6 仕事が落ち着くタイミングで引っ越せる

産休明けに引っ越しとなれば、育児や仕事、引っ越しのトリプルパンチになります。その3つを上手に進行するのは、とても大変ですよね。

産前産後中であれば、仕事が落ち着くタイミングで引っ越せます。産後休暇中でもいいですが、育児の負担を考えると産前の方が負担が軽いでしょう。

産後は新生児の育児で手一杯になってしまいがち。体調も万全でないなか、物件探しから引っ越し作業をするのはとても大変です。

ベビー用品が揃う前であれば、荷物も少なく済みますよね。仕事に追われる前に引っ越しができれば、職場復帰後の負担も軽減されるでしょう。

 

4 出産後に引っ越しする場合に気をつけたいこと

出産後に引っ越しする場合に気をつけたいこと

これまで妊娠中に引っ越す注意点やメリットを紹介してきましたが、もちろん出産後に引っ越すことも可能です。

しかし、出産後すぐに今までの体に戻るわけではありません。産後ならではのトラブルや悩みなどもあるでしょう。

次は出産後に引っ越しする場合に、気をつけたいことについて紹介します。

 

4.1 産後だからこそ無理しない

産後は赤ちゃんとママの体調を最優先にしましょう。

出産後の母体は、全治2ヶ月の怪我を負った状態とも言われるほどボロボロな状態です。さらに慣れない新生児育児で、体力も気力もどんどん削がれていきます。

なかには産後うつになり、育児や日常生活が辛くなってしまう人もいます。そんな状態で、引っ越しをするのは、身体的にも精神的にも大きな負担になるでしょう。

産後は無理せず、体を休め、赤ちゃんとの生活に集中するのがベスト。引っ越しの計画はママが元気になってからでも十分間に合います。

少なくとも産後8週間の産褥期(さんじょくき)は、自宅で安静に過ごすようにしましょう。

 

4.2 荷造りサービスを使う

産後に引っ越す場合は、荷造りサービスを活用しましょう。引っ越し屋さんのオプションがなければ、家事代行をお願いするのもオススメです。

産後は赤ちゃんのお世話で、まとまった時間を確保できません。また、産褥期を過ぎてもすぐに体調が万全になるわけではないのです。

赤ちゃんと穏やかな気持ちで向き合うためにも、なるべく負担を軽減したいところ。そんなときは、便利なサービスを積極的に活用しましょう。

会社によっては、女性スタッフが荷造りをしてくれるケースもあります。どのように対応してくれるかは会社によって異なるので、事前に確認しましょう。

 

4.3 パパの役割をメモに書き出す

産後の引っ越しでは、事前にパパの役割をメモに書き出しておきましょう。

引っ越しの工程は、物件選びや内覧、引っ越し屋の手配や荷造り荷ほどき等、やることは山積みです。妊娠中で家にいるからといって、このような工程をママが全部ひとりでやるのは難しいですよね。

「なんでやってくれないの!」とけんかにならないためにも、事前にパパとママで引っ越し作業の分担を決めましょう。分担を決めておけば、パパは自分のペースで手を貸すことができ、お互いの気持ちがぶつかることはないでしょう。

産後は体調や体力が万全でない時期です。荷造りや荷ほどきなどの力仕事はパパに任せましょう。

一方で引っ越しや電気ガスなどの手配、不動産屋との連絡は、妊娠中で家で過ごすことが多いママが担当すると、スムーズに進みやすくなりますよ。

 

5 妊娠中の体調を第一優先で引っ越しを終えよう

妊娠中に引っ越しをすれば、荷物が少なく済んだり、居心地のいい環境で育児をスタートできたりとたくさんのメリットがあります。

一方、妊娠中は思わぬトラブルが起こる可能性もあるので、そのような時は無理に妊娠中に引っ越す必要はなく、産後に引っ越してもいいでしょう。妊娠中の引っ越しに魅力が多くても、無理をして体調を崩してしまっては大変です。

産後でもさまざまなサポートを受ければ、負担を軽減しながら引っ越せます。事前にサービス内容を調べ、ママと赤ちゃんの負担にならないよう賢く引っ越しできるといいですね。

ペン先イラストこの記事を書いた人

hauska編集部

hauska編集部

料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。

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