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子育てママの睡眠不足はいつまで続く?細切れ睡眠と寝不足の対処法!

2022.10.25

暮らす

子どもが生まれると、まとまった睡眠がとりにくくなります。新生児期は授乳やおむつ替えの回数が多く、睡眠不足から体調を崩してしまうママもいます。ママが元気でいないと大変!

今回は、子育て中のママが悩みやすい細切れ睡眠と寝不足の対処法について解説します。

この記事はこんな方にオススメ

  • 赤ちゃんのお世話で毎日眠い
  • 睡眠不足で疲れが取れない
  • 夜泣き対応を含めて、自分の育児を否定しがち

1 子育てママが睡眠不足になる理由は?

厚生労働省の調査によると、50.4%のママが「妊娠・出産・育児による体の疲れ」を感じ、49.2%のママが「十分な睡眠が取れない」と感じているという結果が出ています。
※ 調査対象は産後2〜8週の妊産婦
(参考:厚生労働省

妊産婦の約半数は、睡眠不足に悩んでいます。産後は十分な休息が取りにくく、疲れをいやせていない様子もわかります。

子育てママが睡眠不足になりやすい原因は何でしょうか。

 

1.1 夜間に子供のお世話で細切れ睡眠

新生児期は授乳やおむつ替えの回数が多く、細切れ睡眠になりがちです。新生児期の授乳間隔は3時間おきのため、夜間でも3時間おきに授乳しなければなりません。寝かしつけをしても、あっという間に次の授乳時間に。赤ちゃんがなかなか寝付けなかったり、飲むのに時間がかかったりすると、さらにママの睡眠時間が減ってしまいます。

新生児期から夜泣きをする赤ちゃんの場合も、ママは睡眠不足に悩まされます。ママのお腹にいるあいだは昼夜逆転のリズムで過ごしていた赤ちゃんは、生まれてからもしばらくは夜に覚醒しやすいのです。医学的な「夜泣き」とは別物ですが、夜に泣かれるとまとまった睡眠が取れず、ママには大きな負担となってしまいます。

 

1.2 家事と育児に追われている

世の中には、ひとりで赤ちゃんのお世話をしているママも少なくありません。

「赤ちゃんと一緒に昼寝をしよう」とはいわれても、やらなければならない家事が残っていると、自分のお昼寝時間を削って家事を片づけてしまうママもいるでしょう。日中も夜もまとまって寝られないとなれば、どんどん疲労が蓄積されます。

 

1.3 家庭と仕事を両立している

最近は共働き世帯も増え、家庭と仕事を両立しているママも多いのではないでしょうか。手のかかる赤ちゃんを育てながら、家庭と仕事を両立するのは簡単なことではありません。
赤ちゃんのお世話と家事は女性にかかる負担が多く、睡眠不足に陥る原因のひとつになっています。

 

1.4 赤ちゃんがなかなか寝てくれない

なかなか寝てくれない赤ちゃんにつられて、ママも睡眠不足になる場合もあります。お昼寝が長すぎたことで、夜の寝付きが悪くなることもあるでしょう。また興奮して寝つきが悪くなる場合もあります。

適正なお昼寝の時間は子どもによって異なるため、夜の寝つきが悪いときはお昼寝を短くしてみるのもいいでしょう。また睡眠前に激しい遊びをしたり、刺激の強いものを見たりすると脳が興奮して寝つきが悪くなります。睡眠前はゆっくりリラックスできる環境を整えてあげましょう。

 

2 いつまで続くの?子育てママの睡眠不足

いつまで続くの?子育てママの睡眠不足

睡眠不足に悩むママにとって、今の状況がいつまで続くのかは大きな問題ですよね。

赤ちゃんは生後3ヶ月頃になると、まとまって寝られることが増えてきます。生後6ヶ月頃になると8時間ほど連続して寝られるようになります。夜間授乳が必要なくなる子が増えてくるので、ママの負担も軽減できます。

ただし、睡眠時間や夜泣きの有無は赤ちゃんによって大きく異なります。育児書通りにならないと思っても、気にしすぎないことが大切です。

 

3 ママの寝不足が続くとどうなるの?

睡眠不足が続き、体調不良を感じることはありませんか? ママが十分な睡眠を取れないと、ママ自身の体に不調が起きることがあります。

思わぬ体調不良を引き起こす前に、睡眠不足によるリスクを理解しましょう。

 

3.1 自律神経が乱れる

睡眠不足や不規則な生活は、自律神経が乱れる原因になります。ひどい場合は自律神経失調症になってしまうことも。

自律神経失調症とは、ストレスなどが原因で交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、眠れない、疲れが取れないなどの不調をきたす病気です。ホルモンバランスが乱れやすい産後期は、特に注意しなければなりません。

自律神経失調症になると、情緒不安定になったりイライラや不安感、うつなどの症状が現れることがあります。全身的症状としては不眠や疲労のほかに、動悸や息切れ、めまいなど多岐にわたります。

自律神経を整えるためには、規則正しい生活と十分な睡眠がとても大切です。子育てをしていると自分の時間を取りづらいですが、パートナーや家族に協力してもらいながら健康的な生活を送るように心がけましょう。

 

3.2 産後うつのリスクが上昇する

睡眠不足が続くと、産後うつのリスクが上昇します。産後うつとは、分娩後の数週間から数ヶ月後まで続く、極度の悲しみや心理的障害が起きている状態を指します。出産女性の10〜20%に発症するといわれ、珍しいことではありません。

睡眠不足だけでなく、パートナーからの協力が得られないなどがストレスとなり、うつを引き起こす場合もあります。

産後うつは、積極的に周囲を頼ることで快方に向かいます。重症化すると精神科治療が必要になることもあるため、早めに対処することが大切です。

健康的なメンタルを維持するためにも、無理せずに周囲に頼りながら育児をしましょう。頼ることで負担が軽減され、睡眠問題も改善しやすくなりますよ。

 

3.3 ストレスが解消されずイライラする

ストレスはイライラにつながり、体調不良の原因となります。またイライラした気持ちは「私は母親失格だ」「子育てに向いていない」とネガティブな考えにもつながりかねません。結果的に子供にきつく当たってしまう場合もあるでしょう。

イライラの原因は、体調不良のほか、ホルモンバランスの乱れや気持ちの余裕のなさなどがあります。ママが悪いわけではないことは知っておいてください。

十分な休息と睡眠が取れていれば、少なくとも体調不良や万全でない状態からは解放され、ストレスも軽減されるでしょう。疲れたときは無理せず、自分の体を労ってあげてくださいね。

 

4 細切れ睡眠と寝不足の対処法

細切れ睡眠と寝不足の対処法

新生児期の細切れ睡眠と寝不足は、多くのママが抱える問題です。放っておけば大きな負担となり、思わぬ病気や不調を引き起こす可能性があります。

次は、細切れ睡眠でも体調不良にならないための対処法を紹介します。

 

4.1 環境を整えて睡眠の質をあげる

短い時間で十分な睡眠を取るためには、睡眠の質を上げることが大切です。睡眠の質を上げるためには、睡眠環境を整えましょう。

  • 寝室の空気を入れ替える
  • 清潔な空間を保つ
  • 快適な室温・湿度を維持する
  • 寝具をお気に入りのものにする

上記のような工夫で、睡眠の質はぐんと上がります。

またスマホやパソコンは、安眠をさまたげる原因の一つです。子どもが寝たあとにテレビやスマホを見たくなる気持ちもわかりますが、睡眠前はブルーライト(テレビやスマホから発せられるライト)を見ないのが安眠のコツです。

就寝1時間前にはテレビやスマホを見るのをやめ、目や脳を休ませてあげましょう。

 

4.2 子供とお昼寝で分割睡眠

細切れ睡眠が続く場合は、お昼寝で睡眠をチャージしましょう。分割睡眠でも、案外と身体は休まるものです。子どものお昼寝中に家事を片付けるママも多いかもしれませんが、子どもが寝ている間はママも休むのがおすすめです。

育児と家事を両立するのはとても素晴らしいことですが、頑張り過ぎて体調を崩してしまっては意味がありません。

睡眠不足や体調不良を感じる際は、無理せずに分割睡眠を取り入れましょう。家事は、何とかなります。食事はお惣菜や冷凍食品を活用してもいいですし、掃除も毎日部屋の隅々まできれいにする必要はありません。洗濯は乾燥機で干す手間を省きましょう。

便利な家電道具やサービスを積極的に活用し、ママの負担を軽減してください。

 

4.3 パートナーや家族に協力してもらう

ママの睡眠時間を確保するためには、パートナーや家族に協力してもらうのも大切です。ママの中には、「毎日仕事で忙しいパパに頼むのは申し訳ない」「ママがしっかりしないと」と考えている人もいるかもしれません。しかし、頑張り過ぎて倒れてしまったら、赤ちゃんとママが1番辛い思いをします。

思い切ってパパに夜泣き対応を任せ、ママは別の部屋でゆっくり寝るのもひとつの方法です。最初は上手くいかないかもしれませんが、育児に慣れてもらう意味でも積極的に赤ちゃんの対応をパパに任せるようにしましょう。

普段からパートナーや家族に協力を頼むクセをつけておくことも必要ですよ。少しでも辛い、休みたいと思うことがあれば「代わって」と伝えてみましょう。頼ることを身につければ、今後の育児もしやすくなります。

 

5 睡眠不足を解消して元気なママになろう

睡眠不足を解消して元気なママになろう

子育てには健康な体と体力が必要不可欠です。体調面はもちろん、精神的にも健康でなければいつか疲れてしまいます。子育てを楽しみ、子どもと向き合うためにも睡眠不足を解消して元気なママを目指しましょう。

次は、元気なママになるポイントを解説します。

 

5.1 栄養バランスのとれた食事をとる

元気なママには、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。特に産後は、鉄分不足になりやすいといわれています。食事からしっかり鉄分をとるよう心がけましょう。

鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類あります。ヘム鉄は肉や魚に多く含まれ、人体への吸収率が高いのが特徴です。一方、非ヘム鉄はほかの食材と一緒にとっても吸収を妨げられないメリットがあります。非ヘム鉄を多く含む食材には、納豆や小松菜、厚揚げなどがあります。

ヘム鉄と非ヘム鉄をバランス良く取ることで、効率よく鉄分を取れるのでぜひ試してみてくださいね。

 

5.2 血流を良くしよう

育児疲れや肩こり、腰痛には、血流を良くすることが大切です。適度にストレッチやマッサージをおこない、血流改善を目指しましょう。育児では長時間抱っこをしたり、同じ体勢を取ったりすることが多く、血流が滞りやすくなるため意識的に行います。

ストレッチやマッサージは手軽に取り入れられるため、運動不足解消の効果も期待できます。子どもと一緒にやるのもおすすめ。子どもの柔軟性も鍛えられます。

適度な運動には、自律神経を整える効果もあります。産後はホルモンバランスが乱れやすく、イライラすることも多いでしょう。健康な精神状態を維持するためにも、ストレッチやマッサージを取り入れてみてくださいね。

 

5.3 子どもと一緒に規則正しい生活を心がけて

赤ちゃんが昼夜の区別がつくようになったら、生活リズムを整えるようにしましょう。朝7時頃に起き、カーテンを開けて太陽光を浴び、体内時計をリセットします。

太陽光を浴びると、「朝がきた」と脳と身体が実感するようになります。自然と昼夜の区別がはっきりしてくるため、生活リズムが整いやすくなると言われます。

夜は暗い部屋で静かに過ごしましょう。照明やテレビは明る過ぎ、昼夜の区別がつかなくなってしまう可能性があります。

成長ホルモンが分泌されやすい午後10時から午前2時の間は、しっかり睡眠を取っていることも大切です。また生後3ヶ月頃までは、1日に14〜17時間の睡眠が必要なので、逆算して早く布団に入れるようにしましょう。

ママの生活リズムを整えるためにも、夜は子どもと一緒に布団に入るのも良い方法です。子どもの生活リズムを整えれば、自然とママの生活リズムも整いますよ。

 

6 まとめ|育児は睡眠不足といかにうまく付き合うかがカギ

新生児から幼児までの子どもを育てるママの多くが、睡眠不足に悩んでいます。睡眠不足が続くと産後うつになったり、イライラしたり、不調を引き起こす原因となる可能性があります。ママ自身の体調を整えるためにも、睡眠の質を上げる、生活リズムを整えるといった工夫を重ね、十分な睡眠を確保しましょう。

1人で頑張り過ぎず、パートナーや家族を頼ることも大切です。赤ちゃんにとっても家族にとっても、ママはたった一人、あなただけです。自分の体も、しっかり労ってあげてくださいね。

ペン先イラストこの記事を書いた人

hauska編集部

hauska編集部

料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。

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