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子どもの喧嘩、止める?介入する?親の正しい関わり方と対処の注意点
2023.01.16
子どもから「友達と喧嘩した」と聞いて、「叱るべき?」「相手の親に連絡すべき?」と悩んだ経験がある方は多いのではないでしょうか。
今回は、子ども同士で喧嘩が起きた場合の親の正しい対処法について紹介します。親の介入が必要になるポイントや注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事はこんな方にオススメ
- 子どもの喧嘩の対処法を知りたい方
- 親が介入すべきか知りたい方
- 喧嘩になる理由を知りたい方
もくじ
1 子ども同士の喧嘩が起きる理由は?
子どもの喧嘩への対処法を知る前に、まずは喧嘩が起きる理由を知っていきましょう。
1.1 競争心がぶつかるから
子どもに競争心が芽生えてくると、喧嘩が起きるようになります。成長に合わせて周囲を意識するようになり、「〇〇ちゃんには負けたくない」という気持ちが出てくるためです。子どもが成長している証ですが、気持ちのコントロールが上手にできないうちは、お互いの競争心がぶつかりやすいでしょう。
1.2 自己主張が出てくるから
子どもは3歳ごろから周囲を意識し始め、相手の気持ちに共感する、なぐさめるという行動を見せ始めます。
しかし、幼いうちは自分の気持ちと相手の気持ちをしっかり区別できず、誰に対しても自己主張してしまう傾向が強くなります。「自分が先に〇〇したい」という気持ちが強く出てしまうため、必然的に他の子どもとの喧嘩に発展してしまうのです。
1.3 相手の気持ちを汲み取れないから
人は成長に合わせて周囲との関わり方や気持ちの伝え方を学びますが、幼児期には自分の気持ちが一番で相手の気持ちまで上手に汲み取れません。
相手の気持ちへの配慮は成長の中で学んでいく技術のため、お互いの言い分を上手に受け入れられないうちは喧嘩が多くなるでしょう。
1.4 自分中心の考えがあるから
子どものうちは自分中心の考えが優先されるため、相手に譲ることができず、喧嘩に発展するケースが多くあります。「友達は〇〇で遊びたいけど、ボクは△△がいい」という場合など、意見が違ったときに自分の考えを優先するため、喧嘩に発展してしまうのです。
2 子どもの喧嘩で親の介入は必要?
子ども同士の喧嘩が起きてしまった場合、親の介入が必要かどうか、どんな場合に介入すべきかについてご紹介します。
2.1 基本的には子どもに任せる
子ども同士の喧嘩では「基本的には本人たちに任せて親は介入しない」という姿勢が必要です。下手に親が介入すると話がこじれて、子ども同士の喧嘩だけでは済まなくなる場合があるからです。喧嘩が起きたときは必ず状況を把握し、まずは当人たちで解決できるように見守りましょう。
子ども同士での解決が難しそうであれば、親の介入や学校・保育園の先生への仲裁の依頼を検討します
2.2 親の介入が必要な場合もある
子ども同士の喧嘩の中には、親や大人の介入が必要な場面もあります。例えば、下記のような喧嘩の場合は早めの対処が必要です。
- 相手に怪我をさせてしまった
- おもちゃやモノを壊してしまった、盗んでしまった
- 他人に迷惑をかけた
- 相手を傷つける暴言を吐いてしまった
子ども同士の喧嘩とはいえ、相手に怪我をさせたりモノを壊すなどしては大きな問題になります。相手の親へ謝罪が必要になるケースもあるため、早めの状況把握に努めましょう。
日ごろから親同士でコミュニケーションを取り合うのも重要です。万が一の時に連絡がしやすくなるため、解決に向けて動きやすくなるでしょう。
3 喧嘩は子どもが成長するきっかけになる
親としてはやめてほしい喧嘩ですが、実は子どもが大きく成長するチャンスが隠れています。喧嘩の中で様々な感情を体験することで、気持ちをコントロールする方法、折り合いをつける方法などの対人ルールを学べるからです。
友達とぶつかった数だけ、「どんな伝え方をすれば喧嘩にならないか、喧嘩になった場合にどうすればいいか」という引き出しが増えていきます。すぐに止めたくなる気持ちをぐっとこらえて、まずは様子を見守りましょう。
4 子どもが喧嘩したときの正しい対処法6つ
子ども同士の喧嘩では親のサポートが必要な場面もあります。冷静に対処できるように、事前にポイントをチェックしておきましょう。
4.1 まずは子ども同士に任せる
喧嘩が起きた場合、親としてはすぐにでも仲裁したくなりますが、まずは子ども同士に任せてみることが大切です。子どもは喧嘩の中で社会性や対人ルールを学びますが、親が介入すると子どもの成長機会を奪ってしまうからです。
子どもには子どものルールがあります。自分たちで解決できる力があると信じて任せてみることで、子供が成長するチャンスにつながります。
4.2 子どもの言い分を聞く
子ども同士で解決できない場合は、親のサポートが必要です。その場合、喧嘩の内容や子どもの言い分をしっかり聞いてあげましょう。親が自分の気持ちを真剣に聞いてくれる、ということが分かれば、子どもの不安や怒りの感情も落ちついてきます。
子どもの話を聞くときは、途中で遮らずに最後まで聞いてあげましょう。解決に向けたステップに進むためにも、まずは子どもの気持ちを落ち着かせることが重要です。
4.3 子どもの感情に共感する
子どもの言い分を聞くときは「そっか、嫌な気持ちになっちゃったんだね」というように、本人の感情に共感してあげましょう。親が共感してくれるだけで子どもは自分の気持ちを分かってくれたことに安心し、不安や興奮がやわらぎます。
4.4 相手の気持ちを想像させる
子どもの気分が落ち着いたところで、「そのとき、〇〇ちゃんはどう思ってたと思う?」というように相手の気持ちを想像させます。自分中心の考えのままでは、いつまでたっても喧嘩は解決せず、仲直りもできなくなってしまうからです。
同時に「あなたが同じことをされたら、どう思う?」というように、相手の立場になって考えさせてみましょう。相手の気持ちを考えさせることが、子どもの成長につながります。
相手の気持ちを考えさせるために、子どもの言い分は事前にしっかり聞いておきましょう。親が自分の感情を理解してくれない状況では、子どもは親の話を素直に聞かなくなってしまいます。
4.5 自分たちで仲直りできるようにする
相手の気持ちを考えることができたら、「じゃあ、どうすればいいと思う?」「〇〇ちゃんに何て言えばいいかな?」というように、子ども同士で仲直りができる後押しをしましょう。
子ども自身で解決方法を考えることで、社会性が身についていきます。ただ謝らせるのではなく、子供が成長する過程をサポートするという意識が大切です。
4.6 エスカレートする場合は止める
基本的に親はサポートや見守る立場ですが、喧嘩があまりにエスカレートしそうな場合は間に入って止めましょう。特に言葉の暴力、身体的な暴力がひどくなる場合は注意が必要です。大きな怪我になる前に止めるのも、親の大切な役割です。
5 公平よりも納得感が大切な場合もある
子ども同士の喧嘩では仲直りすることも大切ですが、お互いがしっかり納得することも重要です。
例えば、10枚のキャラクターシールで取り合いが起きている場合、子ども同士の話し合いで最終的に7枚と3枚で分けたとします。大人からすれば不公平に見えるかもしれませんが、子どもは特定のキャラクターシールをもらえれば、枚数は気にしていないかもしれないのです。
子ども同士の喧嘩では、謝罪や公平さ以上に本人たちの納得感を大切にしてあげましょう。
6 子どもの喧嘩に親が対処するときの注意点
子ども同士の喧嘩に親が対処する場合、注意するべきポイントをご紹介します。
6.1 決めつけは避ける
喧嘩の原因を子どもから聞くとき、親が「誰々が悪い」と決めつけることは避けましょう。一方的に決めつけてしまうと、子どもは自分自身で納得できず、モヤモヤした気持ちを抱えたままになってしまうからです。
モヤモヤが解消されないと「自分を正当化する」「相手を一方的に悪者にする」という結果になる場合があります。親による一方的なジャッジはせずに、中立の立場で子どもの話を最後まで聞くようにしましょう。
6.2 客観的な視点を持つ
子どもの話を聞くときは、必ず客観的な視点で聞きましょう。子ども同士の喧嘩では、「言った、言わない」「やった、やらない」というように、話が食い違うことが多いからです。子どもの主張を100%のまま受け取るのではなく、客観的な視点で冷静に判断するようにしましょう。
6.3 必要なら早めに先生に相談する
喧嘩の内容によっては、学校や保育園の先生の介入が必要になる場合もあります。先生の出番が必要な場合は、速やかに連絡を取るようにしましょう。子どもが過去の出来事を正しく伝えるのは難しいため、時間がたつほど事実関係があやふやになってしまいます。
6.4 親同士のやりとりは直接行う
子ども同士の喧嘩で相手の親とやりとりが必要な場合、電話などで直接話をするようにしましょう。SNSやメールでのやりとりでは感情が伝わりづらく、誤解が生じる場合があるからです。日ごろから親同士でも連絡を取り合い、いざというときに直接のやりとりがしやすい状況にしておきましょう。
6.5 喧嘩を叱ったほうがいい場合と叱り方のコツ
喧嘩の中で「怪我をさせてしまった」「モノを壊してしまった」というときは、親がしっかり叱りましょう。何が悪かったか子ども自身が理解しないと、次回また同じような喧嘩を起こす可能性があります。
子どもを叱るときは、必ず子どもと目線を合わせ「何がいけなかったのか」を正しく伝えましょう。ただ叱るだけでは、子どもは怒られている理由が理解できません。感情的になるのではなく、冷静に子どもを諭すことが重要です。
7 相手に怪我をさせてしまったときの対処法
力加減が分からない子どものうちは、喧嘩の最中に相手に怪我をさせてしまう場合があります。万が一の時の対処方法をご紹介します。
7.1 まずは親子で謝罪する
相手に怪我をさせてしまった場合、まずは親子でしっかりと謝罪に行きましょう。怪我をさせた当事者は子どもであるため、親だけでなく子どもも一緒に連れていくことが重要です。
さらに親が謝罪する姿を見ることで、子どもは自分がしてしまったことの重大さに気づきます。子供の成長過程には、親がきちんと謝罪する姿を見せることも必要です。
7.2 個人賠償責任保険を使う
相手に怪我をさせてしまい、通院が必要になった場合には、個人賠償責任保険が使えます。個人賠償責任保険は、自身の過失により相手に怪我をさせた場合やモノを壊してしまった場合の賠償金に使える保険です。自動車保険や火災保険、傷害保険といった保険とセットで特約になっている場合があるので、加入の保険内容をチェックしておくと安心です。
8 子どもの喧嘩では親の冷静な対処が必要
子ども同士の喧嘩は成長の過程に必要なものであり、子どもが社会のルールや対人スキルを身につけるきっかけになります。親としては見守るスタンスが大切ですが、ときには冷静な対処が求められるシーンもあります。正しい対処法を知り、喧嘩が起きても子供の成長につなげられるようにサポートしていきましょう。
この記事を書いた人
hauska編集部
料理、美容、ガジェット好き。最近はインテリアとQOL関連アイテムへの興味関心が爆上がり中。働くパパ・ママに向けて、生活の質の向上、楽しい子育て、仕事もプライベートも充実させるための情報など幅広く発信します。ライフハックに気軽に取り組んでいただければ幸いです。